地獄極楽すごろく



「源信の地獄・極楽すごろく」

201708171754A.jpg



ヘキジャーズと一緒に頑張ろう! とも書かれています。

ヘキジャーズとは、辟邪絵 [へきじゃえ] をモデルにしたキャラクターとのことで、
ピンクのシンチュウ (神虫)、ブルーのビシャモン (毘沙門天)、イエローのケンダツバ (乾闥婆)、
レッドのテンケイ (天刑星)、グリーンのショウキ (鍾馗) がメンバーだそう。

六道の世界をくぐり抜けて、ゴールの極楽浄土を目指すこのゲームは、
小学校高学年から中学生までを対象にして、源信展の鑑賞の手引きとして作られたのことですが、
大人にもじゅうぶん参考になります。
源信展会場 (奈良博) で入手可。




この手の双六は浄土双六と言われるもので、ずいぶん昔からあったようです。


浄土双六 (兵庫県立歴史博物館)
201705270532A.jpg

※ 最近作られたレプリカでしょう。常設ではなさそうです。






201705270529A.jpg



面白いのは、永沈 [ようちん] 。
永久に沈むこと、つまりが無間地獄に落ちることになって、これが出たらその人は即ゲーム資格はく奪されます。
後世の双六の 「1回休み」 に相当するようです。
昔のほうが、容赦なかったですね。
でも昔の人は、こういう遊びを通じて地獄や極楽についてよく知っていたのでしょう。


「源信」展 (続)



奈良国立博物館で開催中の 「源信」 展。 (期間:2017年7月15日 ~ 9月3日)

8月8日から後期展示が始まりました。


201707231361A.jpg



前期展示でのコメント に少し加えます。




【地獄草紙】 (奈良国立博物館)

  ・ 「糞屎泥」 の針口という虫が案外カワイイ。
  ・ 「鉄磑所」 でミンチになっているワタクシ。
  ・ 「膿血所」 で飛んでいる蜂のような虫は、最猛勝 [さいみょうしょう] と呼ばれます。
          高橋留美子の 『犬夜叉』 に出てくる最猛勝は、おそらくこの地獄草紙から採ったものでしょう。




【地蔵菩薩立像及び厨子】 (東大寺知足院)

  8月1日から展示されていますが、個人的には後期展示の目玉と思います。
  別名、「文使い地蔵」。伝説の概要は、こちらで →
  つい先日の7月24日に、知足院の地蔵会でお目にかかったばかりです。
  奈良博でも厨子に入った状態で展示されているのですが、
  驚いたのは、厨子の正面だけでなく左右両側面も開いていること。
  まさか厨子がこのような構造になっているとは。
  その側面に、地獄の絵が描かれています。
  数ある地獄図の場面から、美女に誘われて近づこうと鋭利な刃物の枝の木をよじ登り、
  ずたずたの血まみれになるシーンがなぜか選ばれて描かれています。
  知足院の地蔵会では厨子の正面の絵だけしか見ていなかったので、これはうれしい展示です。
  で、お地蔵さんはライトアップされていて、精緻な截金模様が非常に美しく見えます。
  もちろん、お地蔵さんの左右両側面も拝見できます。
  知足院の地蔵会では困難な照明と見る角度ですから、貴重な機会だと思います。




【法然上人絵伝】

  熊谷直実と勢観房源智の臨終のシーンが展示されています。
  どちらも平家ゆかりの人なので、平家クラスタは必見。

   ・熊谷直実:平知盛に仕えた後、源氏側に仕え、一の谷の戦いで平敦盛を討つ。後に法然上人の弟子となり、出家。
   ・勢観房源智:法然上人の高弟の一人。父は平師盛、祖父は平重盛、曾祖父は平清盛と伝わります。




ほかにもいろいろあるのですが、切りがないのでこの辺で終わります。
なお、後期展示期間中でも、展示替えや巻替えがありますので、要注意です。






≪余談≫

 東大寺の北にある五劫院。

201708091696A.jpg
(2017.8.9 参拝)



 毎年8月上旬は予約なしで参拝できます。
  (今年2017年は、8月1日・火 ~ 12日・土)

 こちらでも、地獄絵図が展示されていました。
 五劫思惟さんだけでなく、この地獄絵図も要チェックですよ。


五劫思惟阿弥陀如来坐像 (五劫院)
20120809-1-111.jpg




パリ・マグナム写真展



1936年、パリ。
新聞社の写真家募集に応募するも不採用となり、近くのカフェで飲んでいたある写真家が、
そこで同じく不採用となった二人の写真家と偶然出会う。
彼らは意気投合して、10年後に再会することを誓った。
そのときに飲んでいたワインの大瓶 (マグナム) が、
1947年に彼らによって設立された写真家集団 「マグナム・フォト」 の名の元となった。
彼らの名は、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ロバート・キャパ、デヴィッド・シーモア。

写真史をかじった人なら、「マグナム・フォト」 や彼らの名を知っているでしょう。
今年2017年、創立70周年を迎えたマグナム・フォト。
多くの所属写真家の作品から、パリをテーマにした作品が選ばれ、京都文化博物館で写真展が開催されています。
(会期:2017年7月1日~9月18日)
 ※ 詳細情報はコチラ →


マグナム設立前の1932年からマクロン氏が勝利した2017年の大統領選挙までの時代を大別し、5部構成の展示になっています。
各部の説明は上記の詳細情報にあるので省略しますが、激動のパリがそれぞれの写真家の視点で切り取られています。
見る者の心を揺さぶる力のある作品が多いと思います。

ディジタル化による写真表現の多様化やインターネットの普及によって、
マグナム・フォトがこれからどういう方向に向かっていくのか、興味のあるところです。




Magnum0001-021.jpg




Magnum0002-021.jpg





「凱旋門」 1952年 ロバート・キャパ
201707151086aA.jpg

会場入り口で。






京都文化博物館・別館 (国重文)
201707151084A.jpg

写真展は別館の北側にある本館の4階でやっています。



なら燈花会2017 始まる



8月5日、始まりました。(2017年8月5日~14日)


201708051661A.jpg








201708051673A.jpg








201708051671A.jpg








201708051683A.jpg








201708051676A.jpg

(撮影場所:春日野園地、浮雲園地)







  “今年も木津と日野と高野山からやって来ました。
    南都燈火会 火付けサポーター、 ヒソカにやってます。
    ひと仕事終えた後の一杯はサイコー! ”   (T.S衡)

0011-3.jpg







≪余談≫

 2010年に東京国立博物館で開催された 「東大寺大仏 ~ 天平の至宝」 展。
 関連イベントとして 「なら燈花会」 が、会場の平成館の前庭で行われました。 (2010年10月22日)

   ※ 以前の記事の再掲(一部編集)です。


東大寺長老・上野道善師のご挨拶
201010222914A.jpg






201010222925A.jpg






201010222928A.jpg






201010222929A.jpg






201010222930A.jpg




トークショー(西大寺展関連イベント)


 「トークショー & 講話」 7月30日、午後1時30分~、堂島リバーフォーラム。

    ※ 西大寺展 関連イベントです。


 1. 講話 (石川重元師、海龍王寺・住職)

    西大寺展の見どころなどを紹介。

    “めったにお目にかかれない仏像の多くが露出の展示なので、とにかくすごい内容です。” 【強調!】

    「ならファ」 ・・・ ご住職が連発されていましたが、分かる人は一部では? (笑)
    仏像の乗り物 (特に動物) にも注目だそうですよ。



 2. トークショー (みうらじゅん、いとうせいこう)

   ・「SINCE 765」
   ・テープカットを再現
   ・ジャコメッティのような一遍上人 → (おそらくこの一遍上人像のことだと思う)
   ・MJは重源 [ちょうげん] 上人のことを、[じゅうげん] 上人と言い間違えていた。
     ( 「じゅうげん」 さんは、海龍王寺のご住職のお名前です)
   ・焼き場では裏からカリッと焼いて欲しい (MJ)、 ウナギか? (IS)
   ・聖徳太子像がよければ、その寺はよい。
   ・吉祥天ヘアスタイルの若きMJ

     ※ 「ダイマル・ラケット」 で笑いが起きていましたが、
       かなり昔の漫才コンビなのですが、皆さん、ご存じなのかなぁ?
       ワタクシはリアルタイムに知っていますが。

     ※ 京チャンの頃と比べると、MJはおなか回りがかなりオッサン化したな。


  相変わらず楽しいトークでした。
  一線は超えていませんでしたが。(笑)




トークショーの最後、ステージから客席を通って退場するところは、撮影OK出て、拡散指示ありました。
このとき二人が着ていたのは、MJがデザインした西大寺の愛染明王Tシャツと、浄瑠璃寺の吉祥天Tシャツ。
(いずれも展覧会のオリジナルグッズ)



堂島リバーフォーラム
201707301530B.jpg
左はABC朝日放送。






定員1,000名はすべて売り切れの満席だったとのこと。
201707301538A.jpg







201707301542A.jpg


201707301544A.jpg






(今回は直接関係ないけど)




※ 西大寺展、観覧編 →




西大寺展


創建1250年の西大寺、中興の祖・叡尊とその一門に係わる名宝のかずかずが紹介される 「奈良 西大寺」 展
大阪・あべのハルカス美術館で始まりました。
(期間:2017年7月29日 ~ 9月24日)

初日の7月29日、観覧。



【吉祥天立像】 (浄瑠璃寺)   ※ 展示期間は、7月29日~8月6日。

  この展覧会の目玉と言っていいでしょう。
  展示はガラスケース入りながら厨子なしで、さんろくまる (360度ぐるり) で至近距離で拝見可。
  仏像というより、お人形さんのようです。
  額の生え際に毛髪が細かく描かれています。
  袖には草花が描かれています。
  両肩から背中側に垂れている紐 (?) が、振動か、風でかすかに揺れています。

     「クレオパトラの髪型に、ぽってりした下唇。吊り目に白い肌。もう完璧だよ」
          (いとうせいこう・みうらじゅん 『見仏記』 から、みうらじゅん談)




【興正菩薩坐像】 (西大寺)

  肖像彫刻の傑作と言われているこの像。
  よく見ると、手の甲に浮き出た血管や筋、指の関節にはシワがあり、
  左のこめかみの上のほうにも血管が浮き出ていて、かなりリアルに作られています。
  80歳の寿像とのことですが、背筋も伸びていてカクシャクとしていますね。




【文殊菩薩騎獅像】 (大智寺)

  2015年にホーム (大智寺) で拝観した際は、厨子に入った状態でしたが、
  今回の展示は厨子がないので見やすくなっています。
  行基さんが木津川に架けた橋の柱で作られたとの寺伝。
  この文殊さんの宝冠は、かなり手が込んでいますよ。
  それはそうと、2017年秋の京都非公開文化財特別公開で大智寺が参加すると知って、少し心配です。
  小さなお寺なので、大勢が押しかけて大丈夫かなと。




【在原業平像】 (不退寺)

  出展されることを知らずにいたので、驚きました。
  昨年と今年2017年の業平忌 (5月28日) に参拝した折りに拝見済み。
  余談ですが、平重衡による南都焼き討ち (治承4年(1180)) で、不退寺も焼失したといいます。




【蔵骨器】 (持聖院)

  これも出展されることを知らずにいたので、驚きました。
  2016年8月に、あの解脱房貞慶の骨壺の可能性が高いと報道されたもの。
  今回の展示品の中で、個人的に一番の “ツボ” でした。
  ちなみに、貞慶上人は信西 (藤原通憲) の孫。



※ 会場出口付近のスペースで、西大寺長老・大矢實圓師による講話を拝聴しました。
  キーワードは 「興法利生」、つまり “興隆仏法” (仏教を盛んにすること)、“利益衆生” (民衆を救済すること) でした。




201707291495A.jpg








201707291508A.jpg








201707291505A.jpg







クリアファイル (西大寺展オリジナルグッズのひとつ)
201707291510A.jpg








201707241393A.jpg




≪余談≫

吉祥天さんのフィギュア。

201209260082A.jpg








201209260094A.jpg








201209260092A.jpg








201209260089A.jpg


※ 東京・日本橋の奈良まほろば館で (2012年)




※ 「西大寺展」 関連イベント・トークショー編 →




「源信」展 私があちこちに



奈良国立博物館で開催中の 「源信」 展。 (期間:2017年7月15日 ~ 9月3日)

7月23日、観覧。


201707231361A.jpg




出陳品のすべてにコメントしたいのはやまやまですが、そうもいかないので少しだけ。



【六道絵】 (聖衆来迎寺)

  未見だったので、一番楽しみにしてました。

      焼けた鉄の玉を口に押し込まれる。
      美女に誘われて近づこうと鋭利な刃物の枝の木をよじ登り、ずたずたの血まみれになる。
      墨壺糸で体に目印をつけられて切断される。
      「活々」 と唱えられる。
      舌を引っ張り出されて杭を打たれる。

  もーね、あちこちにワタクシの姿ですよ。


201707231357A.jpg






201707231366A.jpg



    墨壺なんて最近の若い人は見たこともないと思うけど、
    墨の付いた糸をピンとはじいて材木に直線を引く大工道具。
    大雑把そうな獄卒らがこれを必要としているところが、とても可笑しい。





【地蔵菩薩立像像内納入品】 (寂光院)

  よくぞ残ってくれました。
  忘れもしない、2000年の本堂放火事件。
  本尊の地蔵菩薩立像も焼け、黒焦げになってしまいましたが、像内納入品は奇跡的に無事でした。
  ちっちゃいお地蔵さんがたくさん。





【二十五菩薩坐像】 (即成院)

  ホーム (即成院) ではひな壇に所狭しと並んでいるのですが、その中の3体が360度ぐるりと観ることができる展示は貴重。
  普段は見られない背後の作りも丁寧ですね。
  即成院では、10月に練り供養が行われます。
  あ、そうそう、那須与一の墓があることでも知られていますね。


即成院で菩薩面をつけたものの、「平和」 の印相をやり忘れた。(2015年)
201511010477-11.jpg






【阿弥陀三尊及び童子像】 (法華寺)

  普段は奈良国立博物館に寄託されていますが、正倉院展の期間に合わせて境内の慈光殿 (宝物館) で特別公開される三幅の絵。
  正倉院展を観た後、力を振り絞って観に行ったことがあります。
  阿弥陀さんの絵は、俊乗房重源さんが描かせたと伝わります。
  平重衡による南都焼き討ちで大損害を被った法華寺も、重源さんが再興に係わったことはあまり知られていません。





【帰り来迎図】 (香雪美術館)

  神戸の香雪美術館で以前に観た珍しい絵が、奈良博に登場。
  亡くなった人を極楽浄土に迎えるために、雲に乗った阿弥陀如来が、
  観音菩薩と勢至菩薩を脇侍に従え、他の菩薩や天人を引き連れてやって来る様子、
  つまりお迎えの様子を描いた図 (来迎図) はよく見ますが、
  この帰り来迎図は、観音菩薩が持っている蓮台 (蓮の形の台座) に
  亡くなった人が乗せられて、ご一行様がお帰りになるところの図なのです。
  亡くなった人がいた住まいでは、鬼が二匹、ご一行様を見送っています。
  いったいこの鬼は何なのだ、と突っ込みどころアリ。
  蓮台に乗せられた人 (僧侶) の大きさから推測すると、この観音様は長谷寺の観音様クラスのでかさでしょうか。





【阿弥陀聖衆来迎図 (早来迎) 】 (知恩院)

  仏画や仏像などで、これほどスピード感あるのは珍しいですね。





【法然上人絵伝】 (知恩院)

  俊乗房重源さんの臨終の場面を初めて見ました。
  この絵に描かれている場所は、東大寺の俊乗堂の場所にかつてあった浄土堂ですね。
  よく聞く 「支度第一俊乗房・・・」 が絵詞に書かれているのを見つけました。
  これが初出でしょうか?
  絵詞には重源さんゆかりの高野山の真別所や周防別所のことも書かれています。
  展示されている別の巻では、熊谷直実も登場しています。





【地蔵菩薩立像及び厨子】 (東大寺知足院)

  8月1日からの展示です。
  別名、「文使い地蔵」。どんな伝説なのかは、こちらで →
  つい先日の7月24日、知足院の地蔵会でお目にかかったばかりです。
  知足院では厨子の中で錫杖を持っているのですが、奈良博ではどんなお姿で展示されるのでしょうか。
  精緻な截金模様に注目してください。
  先年、国重文に指定されたばかりの厨子にも注目です。






最近、奈良博で人気コーナーになっている撮影エリア。
201707231369A.jpg

責め苦ポーズで写りたかったけど、御一人様では無理。






この電車は、極楽浄土行き? 地獄行き?
201707151036A.jpg




※ 会期中、何度か展示替えや絵巻の巻替えがあるので、必ずしも上記と同じ出陳品が見られる訳ではありません。
  奈良博の 源信展サイト から出陳品一覧がPDFでダウンロードできますので、事前に確認しておくのがベター。


快慶展を観終わって




201704238657A.jpg




奈良国立博物館の快慶展は2017年4月8日に始まって、6月4日で終わりました。
会期の前半と後半にそれぞれ行きました。
めったにお目にかかれない仏像をじっくり鑑賞できたのもよかったですが、
今回は願主がどのような思いで仏像制作を仏師に依頼したのか、
時代背景はどうだったのか、そういったことにも思いを馳せるようにしました。
また、そういうことができる展示の仕方にもなっていたと思います。
いい展覧会だったと思います。


一通り見終わったあとで、奈良博の中庭へ出て散策することができます。
いつも中庭へ出られるとは限りませんが、夢中で鑑賞したあとの心地良い疲れを癒すにはいい場所です。




茶室八窓庵
201604164712A.jpg








仏教美術資料研究センター

201604164750A.jpg




201705210463A.jpg




201604164748A.jpg









阿弥陀さんはあちらへお帰りになりました。
201705210465aA.jpg
さよなら~、と手を振っているように見えます。






快慶展と会期がほぼ同じだった 「ひょうごの美ほとけ」 展や 「木×仏像」 展。
それに、春の京都非公開文化財特別公開、高野山の霊宝館や圓通律寺なども回りましたので、
この春は見仏度が非常に高かった。




さて、次は同じ慶派の運慶展。。。。

とその前に、奈良西大寺展 を見逃してはなりませぬ。
善派の仏像がお出ましになります。
興正菩薩叡尊の周辺で活躍した仏師集団 「善派」 は慶派に比べるとマイナーですが、
もう少し注目されてもいいのではと思うぐらい、魅力的な仏像を制作している (と思う)。



<参考1> 十一面観音菩薩立像 (善円作) ~ 奈良国立博物館
201111069135A.jpg


図録には、「少年のような可憐な表情を持つ」 と書かれていますが、“少女” のほうがふさわしいと思う。
善円 (善慶) の仏像は、「清純な作風に特徴がある」 とも書かれています。
あ、この写真は奈良博で撮影できたころに撮ったものです。

奈良西大寺展の大阪展開催にあたって関連イベントがいくつかあり、
新TV見仏記の仏友 (MJとIS) と海龍王寺のイケ住によるトークショー&講話というのもあります。
聲明公演にも行きたい。




<参考2> 地蔵菩薩立像 (はだか地蔵尊) ~ 奈良・伝香寺
201607231794-0211.jpg

作風から善円の作とみられるそうです。




「ひょうごの美ほとけ」展



姫路市の兵庫県立歴史博物館で開催中の 「ひょうごの美ほとけ」 展。 →


201705270520A.jpg








201705270523A.jpg




広い兵庫県のあちこちから集められた仏像を中心に、白鳳時代から江戸時代まで順に紹介されています。
本来は33年に1度だけのご開帳となる仏像 (丹波市山南町の岡本区が管理する薬師如来坐像) も
今回特別に出陳されています。

奈良国立博物館で開催された白鳳展に出陳されてもおかしくないような白鳳仏が4点も。
かわいらしいシャカタンもある。




以下、図録の解説を参考にメモ。

奈良博の快慶展に出ている八葉蓮華寺の阿弥陀如来立像 (快慶作) によく似た阿弥陀如来立像 (加西市小谷区) は、
快慶工房の作。

地蔵菩薩立像 (成徳寺、丹波市柏原町) は、奈良西大寺を中心に活躍した仏師善円の作の可能性が高い。
このお地蔵さん、像底に 「長泉山」 と朱書があるそうですが、これは奈良県宇陀市の徳源寺の山号なので、
宇陀から丹波へ移った仏像のようです。
宇陀松山藩主の織田家がお家騒動の責任を問われて、丹波の柏原へ転封されたことに関連がありそう。

阿弥陀如来坐像 (萬勝寺、小野市) は、俊乗房重源の 『南無阿弥陀仏作善集』 の播磨別所の項に記載のある
長尾寺の半丈六阿弥陀像に該当する可能性がありそうです。

運慶工房の作品らしい仏像も出ている。

などなど、興味深い内容が盛りだくさんです。



展示コーナーの最後には、重源さんによって建立された小野市の浄土寺 (播磨別所) の浄土堂が解体修理された際に
取り外された破損部材が展示されています。
この部材を年輪年代法によって調べたところ、周防国 (今の山口県) の徳地で伐採された用材であることが判明。
徳地の木は東大寺再興のためだけではなく、播磨別所の造営にも使用されていたのです。


浄土寺浄土堂 (小野市)
201508113402aA.jpg

このお堂に中に、快慶作の巨大な阿弥陀三尊像が安置されています。





奈良博の快慶展との接点もあって、見ごたえがありました。
こちらの展覧会の期間最終日は快慶展と同じく、6月4日です。

HyogoMihotoke05-27-2017-2.jpg





≪余談≫

 博物館の別の展示コーナーに、江戸時代の地獄絵図の複製がありました。
 ワタクシがいっぱい描かれていました。

(一例)
201705270527A.jpg




 奈良博の次の特別展は、源信。
 責められているワタクシの絵がいっぱい出てきそうなので、楽しみです!





201705270512A.jpg




西大門勅額附属八天王像 in 快慶展



奈良国立博物館で開催中の 快慶展


201704238647A.jpg





【西大門勅額附属八天王像】 (出陳番号 47)


201705270538aA.jpg
(図録から拝借)



  かつてあった東大寺西大門に掲げられていた勅額には、「金光明四天王護国之寺」 と書かれています。
  聖武天皇の宸筆と伝わっています。
  この勅額の周囲には、八天王像が附属しています。
  研究が進んで、これらはすべて鎌倉時代の作とほぼ判明し、
  しかも作風から判断して作者は快慶にほぼ間違いないということです。

  この勅額は、普段は東大寺ミュージアムで展示されています。
  快慶展では、取り外された八天王像だけがよく分かるように展示されています。
  東大寺の管長さんのお話では、像の後ろ側が無いのが分かるので、横からも眺めて欲しいとのことでした。
  一方、東大寺ミュージアムには八天王像のない勅額が展示してあって、
  こういう構造で八天王像が取り付けられているのかと分かり、これはこれでレアな光景です。

  快慶展の会期は6月4日まで、あと1週間を残すのみとなりました。




≪余談≫

 展覧会ではグッズをなるべく買わないようにしているのですが、
 今回は快慶とその仲間たち作の阿弥陀さん勢ぞろいのクリアファイルを購入。
 これだけ揃われたら、ありがたく蓮台に飛び乗ってしまいそうです。(笑)


201705270535aA.jpg








201704238657A.jpg




検索フォーム
プロフィール

なむさいじょう

Author:なむさいじょう



阪神エリア在住のおっさん。
時間を見つけては奈良めぐり。

※2013年までの過去記事は本サイトへインポート後、一部を除いてリンクの更新等を行なっておりませんので見苦しい部分があります。ご了承ください。
※過去記事へのコメントも歓迎。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
QRコード
QR