若草山焼き2018



ことし2018年の若草山焼きは、1月27日(土)に行われました。
今回は若草山の麓で拝見。
寒かった~。


201801275564A.jpg






201801275720A.jpg






201801275731A.jpg


今年の山焼きは火勢よく、見ごたえありました。



「ことしも、かんばりましたよ~。 いや~、アノときを思い出しますね」 (by T.S衡)

0011-21.jpg


京都の日野と木津、そして高野山から駆けつけた南都火付け名人。
今年も僧兵に見つからないように、窃かに焼き払いをサポートしたそうです。




≪余談≫

 春日大社、興福寺、東大寺ゆかりの温食が提供されていました。
 春日大社は 「はくたくうどん入りの豚汁」、興福寺は 「粕汁」、東大寺は 「のっぺ」。
 どれもおいしく、体があたたまりました。


201801275533A.jpg

「東大寺の “ のっぺ ”、ください」 > 0011-3r.jpg
「おっと。奈良出禁の身なので、顔出しNGでお願いします」
(by T.S衡)





 今年も鹿の花火、ありましたね。
 みなさん、大喜び。
 花火タイムは見ることに専念していたので、写真は撮らずじまい。


以前に撮った鹿の花火
201201285767-111.png
(2012.1.28)



大圓寺で快慶仏を参拝


大阪・住吉大社の近くにある大圓寺で、本尊・阿弥陀如来立像を拝んできました。
大阪市教育委員会などが主催する 「大阪の歴史再発見」 と題する見学会・講演会の一環です。
昨年2017年の 「快慶展」(奈良国立博物館) にお出ましした大圓寺の阿弥陀さん、
ホームで拝見すると表情がいくぶん穏やかに見えた気がしました。

教育委員会の学芸員さん( 像の枘 [ほぞ] に 「法橋快慶」 の墨書を見つけた方だそうです) の話によると、
江戸時代初期に建立されたという大圓寺に、鎌倉時代初期の快慶仏がなぜ伝来したかは不明。
昔は住吉大社の周辺には神宮寺の寺院 (その多くは浄土宗系) がいくつかあって、
今は存在していないそういった寺院から快慶仏が大圓寺に受け継がれたことも考えられる。
とのこと。
東大寺再興の大勧進・俊乗房重源が各地に設けた別所のひとつで、現在の天満橋あたりにあったらしい渡辺別所には
快慶作の阿弥陀三尊像が祀られていた可能性があり、快慶と大阪の接点がそのあたりにあるのかも、
とのお話もありました。

大圓寺のご住職から快慶仏発見当時のお話もありました。
平成4年7月24日、大阪の美術館の館長さんが、暑いので冷たいお茶を頂きたいとたまたま来られた。
しばらく話をしたあと、館長さんは本尊を拝んで帰りたいと言われた。
拝んだらすぐ帰るのが普通だが、館長さん、なぜか帰らない。
2時間ほどじろじろ見たあと、「いろたらあかんで (触ったらダメ)」 と言って帰った。
その後、何度か調査に来られ、これは大変な発見かも知れないので、
持ち出して詳しく調査したいということになり、その結果、快慶仏と分かった。
とのこと。
(メモからの書き起こしなので雑な書きぶりですが、このようなお話でした)

本尊・阿弥陀如来立像の両脇に安置された勢至菩薩立像と観音菩薩立像も、素晴らしい仏像でした。


「大阪の歴史再発見」 は今後も行われ、しかも今回の大圓寺と同様に非公開文化財が対象とのことなので、
都合が付けば、また参加したいと思います。



配布資料(表紙)
20180121Daien-jiA.jpg






201801215403A.jpg






201801215404A.jpg






201801215405A.jpg






201801215422A.jpg
(図録より拝借)






20180121_DaienjiShuinA.jpg







≪余談≫

 大圓寺の最寄駅は、阪堺電車・安立町 [あんりゅうまち] 駅。
 今回の参拝のもうひとつの目的は、この路面電車に乗ることでした。


「祝」 プレートは前方後円墳形 (住吉駅)
201801215313A.jpg






201801215315A.jpg





線路と車道に挟まれたむき出しホーム (住吉鳥居前駅)
201801215397A.jpg






201801215407A.jpg





この車両、ラッピングされていますが、1928年製です!
201801215333A.jpg






201801215413A.jpg
オリエント急行をPRするナニワ鈍行。




見仏も満足。
鉄分補給も満足。



「至宝をうつす」展・「保存と修理の文化史」展



京都文化博物館の 「至宝をうつす」展。 (会期:2017/12/16-2018/1/28)


20180108pamf1A.jpg



明治時代に写真技術を応用してできたコロタイプは、撮影された写真を原版とする印刷技法で、
自然な濃淡や階調の表現に優れていることから、
古文書や絵画など主に平面仕上げの文化財の複製に利用されてきた、ということです。
今では、世界で唯一コロタイプ印刷を手掛けている京都の便利堂が歩んできた職人技展にもなっています。

展示品の中で、法隆寺金堂壁画と高松塚古墳壁画の原寸大コロタイプ複製が圧巻。
法隆寺金堂壁画全12面は、昭和10年に撮影されたもの。
昭和24年の火災による焼損前の貴重な記録です。
高松塚古墳壁画全4面は、今回、初公開。
発掘直後に撮影された鮮やかな色彩の壁画を間近で見ることができます。
ともすれば軽んじられがちな複製ですが、コロタイプはオリジナルに匹敵するクオリティですから、
文化財の現物保護のためにも今後も有効活用されるべき技法でしょう。

ほかの展示品:
  日本書紀、正倉院文書、御堂関白日記、東寺百合文書、山本作兵衛炭鉱記録画、鳥獣人物戯画、
  伴大納言絵詞、蒙古襲来絵詞、餓鬼草紙、地獄草紙、
  風神雷神図(尾形光琳)+夏秋草図(酒井抱一)両面復元屏風、など

タイトルにある 「うつす」 は単に模写、写真撮影、複製にとどまらず、
後世に受け継いでいくという意味もあるのかも。


20180108pamf3A.jpg




この 「至宝をうつす」展とは別のフロアでやっている 「保存と修理の文化史」展
意外に面白かった。

「ボストン美術館 日本美術の至宝」展で観た、「法華堂根本曼荼羅」 のコロタイプ複製が出ています。
「法華堂根本曼荼羅」 は、もともとは東大寺法華堂にあったという奈良時代の非常に貴重な仏画です。
コロタイプ複製を東大寺が持っていることを今回初めて知りました。
東大寺ミュージアムでも展示して欲しい。

中山忠親の日記 『山槐記』 (写本) も出ていました。
展示されている見開きには、平重衡による南都焼き討ち直後の様子が書かれていて、
東大寺では大仏殿、講堂、食堂、四面廻廊、三面僧房、戒壇、尊勝院、安楽院、真言院、薬師堂、東南院、
八幡宮、気比社、気多社などが焼失した記述が見えます。
(八幡宮は今の東大寺鏡池あたりにあった神社で、現在の手向山八幡宮の前身)



両展あわせて観るのが良いと思います。




≪余談≫

 京都文化博物館のあるあたりは、後白河法皇の皇子・以仁王 [もちひとおう] の邸宅・高倉宮があったところ。
 博物館の中にある日本料理店・なだ万賓館の前に、説明板があります。

201801085223A.jpg



奈良交通の連節バスに乗った!



奈良ひとまち大学 の授業 「みんなの、いつものバス会社 ~奈良交通のこれまでとこれから~」 を受講しました。
教室は、奈良交通株式会社の平城営業所でした。

事務所の教室で、奈良交通の歴史、業務内容、経営状況、安全への取り組み、今後の課題などについて座学のあと、営業所内の現場見学という授業でした。



1.座学から

 「奈良県でバス営業が始まったのが大正6年。今年2017年はちょうど100周年にあたります」
   ※ 関連のビデオ 「タイムトラベル 奈良県バス100年の旅」 を見せていただきました。
     そのビデオ映像がHPにもあった。 →
     登場している子どもは役者だが、最後に出てくる 「忘れもん、ないか?」 の運転士は、
     現役の奈良交通の運転士とのこと。

 「奈良県内のミスタードーナツは、奈良交通グループ会社の経営です」
   ※ このほかに、不動産事業、飲食事業、太陽光発電、野菜農場などもやっているとのこと。

 「県南部などで過疎化が進んで、バス利用者が減っている。
  ピークに比べると年間乗客数がずいぶん減っているが、この数年はインバウンドの増加でなんとかなっている」

 「乗務員の高齢化が進んでいる一方で、若い乗務員の確保が厳しいのが課題」
   ※ よそのバス会社も同じ課題をかかえているとのこと。

  ● ちょっと一息、気分転換のクイズの時間は、“かれん” な先生がご担当でした。
    Q1:「バス停の数はどのくらいあると思いますか?」
    Q2:「難読のバス停。読めますか?」
         生子
         吉隠
         尼寺
         蛇喰
         苣原
         忍辱山
         外山
         檜前

    A1: 2,458
    A2:(教室では答えが出ましたが、ここでは省略。調べてみてください)



2.現場見学から

・バス運行前の運転士の所作デモ (営業所建物内) では、呼気アルコール度チェック、運行時刻とルートの確認、
 時計の時刻合わせなど出発前の一連の所作を拝見。

・バス運行前の車体の異常有無確認。
 タイヤ固定ボルトをハンマーで叩いて異音がしないか、車体外回りやエンジンルーム、電気系統などの確認。

・連節バス見学。



201712164837A.jpg
不具合があるときは、叩いた時の音が違うとのこと。








201712164845A.jpg
奈良交通の回送バスは恐縮しながら走ります。








201712164860A.jpg
バスに乗ったまま洗車機に突入!





さて、いよいよ連節バスの見学、試乗です。
来年2018年3月から京都府精華町で運行予定の連節バス (愛称: YELLOW LINER 華連 [かれん]) は、
〔祝園駅~けいはんなプラザ~光台〕 を循環するそうです。


201712164866A.jpg





201712164885A.jpg





201712164912A.jpg





201712164913A.jpg





201712164914A.jpg
引いて広角にしてもフレームに収まりきらず。




201712164915A.jpg





201712164864A.jpg

全長:18m
定員:130人
シャーシはスウェーデンのスカニア社製、ボディーはオーストラリアのヴォルグレン社製。








201712164880A.jpg
シートはやや硬め。







201712164881A.jpg
最後列あたりでは、少しかがまないと天井に頭がぶつかる。







201712164872A.jpg
連節部付近には後ろ向きシートもある。








201712164876A.jpg
非常口は天井にある。








201712164883A.jpg
スイッチやモニタがたくさんの運転席。
覚えるのが大変そうですね。








201712164896A.jpg
実際に営業所構内をゆっくり走行。
曲がるときは車両連節部の中心を軸に回転し、車体が 「く」 の字に折れます。








201712164903A.jpg
後方車両に座ると、窓ガラス越しに前方車両が見えるのも連節バスならでは。



あー、楽しかった。
車掌時代にコスプレ経験もあるという所長さんの楽しい話も加わって、気付けば予定を30分ほどオーバーの授業でしたが、普段なかなか体験できない内容で、あっという間に終わってしまいました。
対応してくださった奈良交通の皆さん、奈良ひとまち大学のスタッフの皆さん、ありがとうございました。



竹中大工道具館



竹中大工道具館に初めて行ってきました。
場所はJR新神戸駅の近くです。
名前からわかるように、竹中工務店の企業博物館です。
展示室は地上1階、地下1階・2階にあり、
日本の伝統的な大工道具、伝統的な工法、各種の材木などが紹介されています。
子ども向けもあるワークショップも行われているようです。

  ※ 竹中大工道具館HP →



さて、今回の訪問の目的は、「千年の甍 -古代瓦を葺く-」という企画展でした。
(神戸会場での会期は終わっています)

  ※ 「千年の甍 -古代瓦を葺く-」 →

企画展の会場は地上1階部分。
古代瓦なので、奈良関連の展示があるだろうと予想していましたが、思い切り濃厚な奈良度でした。

古代瓦の製作道具やその道具によって作られた瓦は、生駒市の山本瓦工業のもの。
山本清一氏の瓦製作ビデオ映像を見て、瓦に布目が付く理由がわかりました。
この企画展の協力は山本瓦工業のほか、鵤工舎、元興寺、興福寺、橘寺、唐招提寺、東大寺、法隆寺、薬師寺と
超豪華メンバーでした。



一方、通常展示の地下1階・2階も見どころが多い。
吹き抜けには、唐招提寺金堂の柱や屋根(原寸大の復元模型)があって、
どんな工夫がされた作り方になっているかを説明員が話していました。

名工によるカンナなどの展示を見ていたら、おっさんグループがどやどややってきて、
「おお、千代鶴があるゾ」などとコーフン気味。
後で知ったのですが、「千代鶴」は高級ブランド。
で、展示されている様々な大工道具をあれこれコメントしているのを横で何気に聞いているうちに、
どうやらおっさんたちは大工さんだとわかったのでした。
「日本のノコギリは引いて切るが、欧米のノコギリは押して切る」と聞いて、(へぇ~!)でした。

種類別の材木の展示があって、それぞれの匂い、色、手触り、重さなどを確かめることができます。
カンナの切りくずもあって、木の種類によってどう違うか手に取って触れます。

なかなか楽しめました。
ほかにも紹介したい展示がいろいろありますが、今回はこの辺で。




竹中大工道具館
201712033967A.jpg








201712033973A.jpg








201712033982A.jpg







元興寺の1400年前の瓦
201712033978A.jpg







1400年前ですよ!
201712033981A.jpg








201712033985A.jpg








201712033988A.jpg







東大寺総合文化センター(東大寺ミュージアム)の鬼瓦の笵
201712033991A.jpg







唐招提寺金堂の鴟尾
201712034007A.jpg







側面に「東大寺別当 道善」と彫られた鬼瓦
201712033999A.jpg







東大寺大仏殿昭和大修理の様子
201712033997A.jpg







復元瓦を持ち上げてみたら予想より重かった。
201712033995A.jpg
「平城宮跡大極殿の復元工事に使用された瓦です。
平城宮跡の発掘では黒っぽい色の瓦が出土しており、
大極殿ではその瓦の色が再現されました。」







201712033971A.jpg
東大寺戒壇院戒壇堂の瓦もありましたよ。








以下、通常展示から。


唐招提寺金堂の柱や屋根 (原寸大復元)
201712034013A.jpg








201712034014A.jpg








和釘 (薬師寺西塔で使われているもの)
201712034021A.jpg







スケルトン茶室
201712034024A.jpg
数寄屋造りの技術を紹介。







西岡常一氏の道具
201712034026A.jpg








カンナの形と絵になっている入館券
20171203ken-A.jpg




東日本最古の国宝・白鳳仏



東京・調布市にある深大寺 [じんだいじ] 。 HP →


201711193593A.jpg








201711193586A.jpg



緑豊かな武蔵野にあって、天平五年(733) の創建と伝わる古刹です。
関東では珍しい白鳳時代の銅造釈迦如来倚像があります。
今年2017年、国重要文化財から国宝に格上げされました。
5月には慶讃法要が行われたそうで、今回訪れた秋でも祝賀ムードが残っていました。
ちょうど七五三の時期で、子連れ参拝客であふれかえっていました。


都民だったころ、散歩がてら深大寺へよくお参りに行きました。
このあたりは深大寺蕎麦が有名で、以前から門前に蕎麦屋が軒を連ねていましたが、
初詣やだるま市などの大きな行事を除いて、閑散としている印象がありました。
たまに時代劇の撮影もやっていましたよ。
銅造釈迦如来倚像もそれなりに知られた存在でしたが、本尊ではありませんので、
本堂や元三大師堂を参拝し、別棟で展示されていた白鳳仏もついでに拝観するという流れでした。


この白鳳仏、どこかで観たことありませんか?
実は、奈良国立博物館で開催された白鳳展 (2015年) へお出ましされました。



Hakuho-tenA.jpg


30数年ぶりに奈良で再会するとは、夢にも思っていませんでした。
このときはまだ国重要文化財でした。
そして今回、国宝になって初めてホームで拝観。
拝観料は無いものの、志納によって参拝のしおりがいただけます。
驚いたのは、釈迦堂で展示されているのが釈迦如来倚像だけでなく、
左右にそれぞれ兵庫県鶴林寺の聖観音立像 (アイタタ観音さん) と、
奈良県新薬師寺の薬師如来立像 (香薬師さん) がいらっしゃること。
もちろんレプリカですが、深大寺白鳳仏の国宝指定記念として白鳳期を代表するこれらの立像も
一緒に展示しているとのことです。 (2018年3月31日まで)



参拝のしおり (表紙)
Jindaiji-pamphA.jpg








Jindaiji-chirasiA.jpg








201711193606A.jpg








Jindaiji-shuinA.jpg





蕎麦屋や土産物屋が立ち並ぶ佇まいは、江戸時代の門前町のようです。
調布市の名誉市民だった漫画家の水木しげる氏に因んだ 「鬼太郎茶屋」 もある。


201711193601A.jpg








201711193610A.jpg








201711193597A.jpg






深大寺









≪余談≫

 新薬師寺の香薬師さんは、昭和18年に盗まれてから現在も所在不明です。
 昨年2016年、香薬師さんの右手部分が見つかった報道があり、大変話題になりました。
 現在、奈良国立博物館・なら仏像館で展示されています。
 赤ちゃんのような小さなおててです。
 ぷにぷにと柔らかそうな感じはとても金属製に見えず、作者の技量の高さに舌を巻きます。


運慶展など



すでに会期が終わってしまった 「運慶展」。


201711183455A.jpg








201711183452A.jpg



大々的なPRに鼻白む思いが無きにしも非ずでしたが、乗せられて行ってみればやはり圧倒されました。
特に関西以東の運慶仏は未見でしたので、興味津々で拝見しました。
浄瑠璃寺から離れて分散してしまっている十二神将の勢ぞろいも、貴重でした。
この十二神将の髪型を、「どうやってセットしているんだろうねぇ」 と
隣りで観ていたおばちゃんのつぶやきが秀逸だった。。。
東大寺の俊乗房重源坐像を東京で見たのは何度目か忘れましたが、生前と同じように元気にあちらこちらへお出でです。


女性の多くが 「かわいい~」 と称賛していた高山寺のワンコ
201410190875A.jpg


このワンコに再会できたのが一番よかったかも。


せっかく学生証を入手したのに持参するのを忘れて、卒業証書がもらえなかったのが残念。

card_01A.jpg


201711183453A.jpg






本館14室でやっていた 「運慶の後継者たち - 康円と善派を中心に」 の展示も見応えがありました。


201711183488A.jpg








201711183484A.jpg








201711183477A.jpg
この文殊さんの髪型もどうやってセットしたのだろう。







以下、そのほかの展示から。


入母屋造家の埴輪 (奈良県桜井市外山出土) 5世紀 〔重文〕
201711183504A.jpg








執金剛神像 小川一真 撮影 明治21年(1888) 〔重文〕
201711183496A.jpg








書状案断簡 文覚 筆 12~13世紀
201711183525A.jpg
※あの文覚です。








太刀 福岡一文字助真 13世紀 〔国宝〕
201711183552A.jpg
※雲海に沈む夕陽のようです。








「応挙」
201711183561A.jpg








歌川広重のニャンコ
201711183578A.jpg








重たい図録のほかに、「ミウラジュン A6ノート」 を購入。
201711184032A.jpg






≪余談≫

 帰りに立ち寄った東京日本橋の奈良まほろば館の入口には、王寺町の雪丸がいました。

 館内で臨時販売していた五條の柿。
 重い図録が入った荷物に追加するのは無理と判断して、購入は断念しました。
 少し時間があったので、五條から来られたという販売員の方と、五條の話に花を咲かせました。
 (餅商一ツ橋のこととか)


201711183580A.jpg



修行体験ブッダニアに参加した!



大阪・ミナミにある三津寺 (通称、みってら) で、「修行体験ブッダニア」 というイベントがありました。


A0000-0.jpg







201711263753A.jpg
西側は御堂筋に面し、北側や東側はビルに面した市街地の中の寺ながら、古刹なのです。



201711263758A.jpg
行基が開基ということは。。。。。。やはり聖武天皇の勅願でした。
行基四十九院のひとつの大福院が前身寺院。



イベントでは、「声明・読経」、「お香」、「お茶」、「絵写経」、「座禅・念仏」、「ミナミ仏さがしツアー」 の
6つの修行体験コースが用意されていました。

 「声明・読経」 では、古仏が居並ぶ本堂で行われる法会に僧侶と一緒に参加できる。
 「お香」 では、焼香の作法を学び、様々な線香を利いて好みの線香を見つける。
 「お茶」 は、若手僧侶とお茶を楽しみながら、仕事や家庭などのモヤモヤを語り合う。
 写経と写仏を組み合わせた 「絵写経」 は、三津寺が昨年から始めた人気企画。
 「座禅・念仏」 では、黄檗宗や浄土宗の僧侶の導きのもと、精神統一をはかる。
 「ミナミ仏さがしツアー」 は水掛不動尊で知られるミナミ屈指の観光スポット・法善寺をはじめとする
  付近の仏教スポットを巡る。


修行体験というより、仏事体験といったほうがしっくりくる内容です。
全コースの体験は時間的に無理なので、「声明・読経」 と 「ミナミ仏さがしツアー」 を選びました。


A0003-0.jpg





【声明・読経】

 1時間ほど気迫の読経と優雅な声明 [しょうみょう] の稽古をしたあと、
 “ブッダニア慶讃法会” という本番に参加するというもの。
 会場は三津寺の本堂で、参加者は40名ほどだったか。


201711263759A.jpg



 <稽古1> 大般若転読

 大般若経600巻の転読です。
 机を前にして坐り、参加者ひとりあたり10巻の経本を読み上げます。
 実際には読み上げたつもりにするのであって、
 巻頭の経題を大声で読んだ後、折り本になっているお経の紙をぱらぱらと一方へ落とす速読 (転読) をやります。
 経題は、

    大般若波羅蜜多経 巻第■■■
    唐三蔵法師玄奘 奉詔訳

 と書いてあります。
 ■■■は巻の番号です。
 当然、1巻ごとに数字が違います。
 叫ぶ感じで、

    だあーい はんにゃはらみたきょー かんだい ■■■
    とーの さんぞーほーし げんじょー ぶじょーーやーーっく

 と大声で読んで、左手で受け持った経本の表紙側を右手で持って扇を開くようにし、
 左手側の経本の紙をぱらぱらと右手側へ落とします。
 このとき左手を右手より上の位置にして、流れるように落とします。
 落とし終わったら、

    降伏一切大魔最勝成就
    ごうぶく いっさい だいま さいしょう じょうじゅ

 と言って、経本を机にバチーンとぶっ叩きます。
 これを10巻分やります。
 初めてなので大声を出すのに照れがありますけど、経本の紙のぱらぱら落としは気持ちよかった。


 <稽古2> 声明 「四奉請」 [しぶじょう]

A0002-0.jpg


 法要にあたって諸仏を招き入れるための祈りの声明。
 五線譜のような声明の資料をもとに、唱え方を丁寧に教わりました。

    奉請十方如来 入道場 散華楽 ・・・・
    ほうぜいしほうじょらい じとうちょう さんからく ・・・・

 出だしの音程は 「ラ」 だそうで、ピッチパイプで音程取りされたので驚いた。
 漢音読みが特徴ですね。(普段、我々が読む漢字は呉音読みが多い)
 東大寺修二会の声明で、大咒願の 「大日如来・・・」 を 「たいじつじょらい・・・」 とやるのも漢音読み。


<ブッダニア慶讃法会 (本番)>

 次第
 ・入堂 (ほら貝)
 ・四奉請
 ・導師振鈴
 ・願文 (法会を執り行う趣旨を述べる)
 ・大般若転読
 ・観音経偈文
 ・般若心経
 ・念仏 ( 「南無阿弥陀仏」 の繰り返し)
 ・廻向 ( 「願以此功徳 普及於一切 我等與衆生 皆共成佛道」 )
 ・退堂 (ほら貝)

 入堂した若手の僧侶は10名ほどだったでしょうか。
 いろいろな宗派の僧侶が参加されていて、各宗派のやり方が入り混じった、珍しい次第の法会です。
 四奉請と大般若転読では、ワタクシも稽古の成果を披露。
 ただし、「降伏一切・・・」の唱え忘れ多し。
 観音経偈文、般若心経、念仏、廻向も唱和し、30分ほどで法会終了。
 貴重な体験をさせて頂きました。

 ところで、四奉請で “散華楽” を唱えるところで散華が撒かれましたが、
 法会後、参加者の多くが散華に興味を示さず、拾わないのに驚いた。
 余分に拾った散華を後ろにいた人に渡そうとしたら、「これ何ですか?」 などと言われ、もっと驚いた。


ブッダニア慶讃法会 スペシャル散華
A0013-11.jpg







【ミナミ仏さがしツアー】

 三津寺ご住職の先導によるミナミの見仏ツアーです。
 本拠の三津寺を皮切りに、厄除け地蔵尊・水子地蔵尊、出世地蔵尊、浮世小路の一寸法師大明神神社、
 法善寺・水掛不動尊、光明地蔵尊、三津寺墓地 松林庵(三勝・半七供養塔、安井道頓墓所)を順に回りました。

 ご住職に続いて迷える者たち20名ほどが、大勢の人で賑わう道頓堀かいわいをぞろぞろ歩いている様子は
 不思議に見えたかも知れません。
 ミナミの繁華街の片隅に点在するお地蔵さんたちに、普段は気付くことなく通り過ぎてしまいがちですが、
 地元の歴史に詳しいご住職や祠を管理されている方の話を聞いて、それぞれの由緒が分かり、
 大変勉強になりました。

 法善寺では法善寺のご住職からありがたい法話がありました。




厄除け地蔵尊・水子地蔵尊
201711263761A.jpg








一寸法師大明神神社
201711263766A.jpg
一寸法師がお椀の舟に乗って道頓堀川を下った話にちなんでできた、とてもちっちゃい神社。








ザ・ミナミ 法善寺
201711263769A.jpg



今回のイベントのために、普段見られない阿弥陀さんも特別開扉していただき、拝むことができました。


水掛不動尊
201711263776A.jpg



法善寺由緒資料と水掛け不動シールをいただきました。


A0011-1.jpg

A0012-0.jpg








ツアー最後の訪問地、三津寺墓地 松林庵
(墓地で暗かったので、以前訪問した際の写真で代用します)

三勝と半七 供養塔
201405158276A.jpg
三勝と半七の心中事件を題材にした芝居 「艶姿女舞衣」 [はですがた おんなまいぎぬ] がヒットし、
興行主が舞台の大入りに感謝して建てたのだそうです。
その後、縁起がいいと考えられたのか、演劇関係者などが塔を削り取ってお守りにしたため、
今のような塔の姿になったとのこと。



安井道頓墓
201405158282A.jpg
道頓堀の開墾者。
掘削作業中に大坂夏の陣があって、入城して討死したのだそうです。




今回のイベントに参加して、貴重な体験をさせていただき、そして貴重なお話を伺うことができて、
大変有意義な時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。
このような参加型の仏事イベントがあれば、また参加してみたい。


※ 今回のイベントの主催は、宗派を超えた若い僧侶たちのグループ 「フリースタイルな僧侶たち」 ( HP →
  と朝日新聞。

※ 朝日新聞にこのイベントの記事がアップされました。 →


「平家物語の時代と高野山」展



高野山霊宝館で、第38回大宝蔵展 「高野山の名宝 ~ 平家物語の時代と高野山」 展が開催されています。
期間:2017年10月14日(土)~12月3日(日)。


chirasiomote01A.jpg





chirasiura01A.jpg




- 『平家物語』 巻十に 「高野巻」 があり、その中で高野山が紹介され、
  それ以外にも何度か高野山が物語に出てきます。
  今回の大宝蔵展では物語の紹介とあわせて、
  平清盛が頭の血を混ぜて作成したとされる両界曼荼羅図 (血曼荼羅) を5年ぶりに展示するとともに、
  平安、鎌倉時代を中心に国宝、重要文化財等を展示いたします。 - (チラシから)





観に行ってきました。

南海高野線が高野下駅~極楽橋駅間で不通のため、橋本駅前から代行バスで高野山入り。

霊宝館前の紅葉は、大雨のためほとんど落葉していました。




1.個人的に注目展示 (■:国宝、◎:重文)

 ・両界曼荼羅図 (血曼荼羅) ◎
   →大きいです。胎蔵界大日如来の宝冠が清盛自身の頭の血を混ぜて描かれていると伝わります。

 ・源義経書状 (宝簡集33) ■
   →義経の自筆を実際に見たのは、今回が初めて。霊宝館のHPにも出ている →

 ・後白河法皇御手印起請文 (宝簡集34) ■
   →法皇自身の手印が朱でペタペタ押してある。

 ・俊乗坊重源施入置文写 (続宝簡集8) ■
   →重源さんの花押がある。

 ・北条政子書状
   →女性らしい柔らかな筆致。

 ・源頼朝書状 河野四郎宛

 ・千手観音菩薩立像 (伝源義経守本尊)
   →どうして義経の守り本尊と伝わったのかがよく分からないが。。。

 ・梵字懸仏 (貞暁奉納)
   →貞暁は頼朝が政子とは別の女性に産ませた子で、政子らに殺されることを恐れて仁和寺で出家し、
    その後高野山に入った人。

 ・不動明王坐像 (伽藍不動堂旧在) ◎
   →壇上伽藍にある不動堂の旧本尊で、運慶作の八大童子像とともに祀られてきた。


2.レプリカながら注目展示

 ・源頼朝書状 (宝簡集2)
   →平家滅亡後、平重衡が知行していた備後国大田庄 (現在の広島県世羅町あたり) という荘園を
    高野山に寄進する、というようなことが書いてあるようです。

 ・円位書状 (宝簡集23)
   →円位、すなわち西行の書状。


などなど、興味津々の展示がたくさんありました。


shiryo2A.jpg




常設展示では、奈良博の快慶展から戻った執金剛神立像、深沙大将立像、多聞天立像、広目天立像がお出迎え。
運慶の八大童子像は東京へ出張中 (東京国立博物館 「運慶展」 )です。

ちなみに、この霊宝館でご朱印がいただけます。






橋本駅前の童子
201711113427A.jpg



国宝展@京都国立博物館(その2)



201711043178A.jpg



京都国立博物館で開催中の 「国宝」 展。
(会期:2017年10月 3日 ~ 11月26日)

2度目、行ってきました。
今回は、第Ⅲ期展示の前半です。
個人的に注目していた作品を中心にコメントします。

  ※ < >は出品番号。



■ 金印 (福岡市博物館) <198>

  第Ⅲ期展示の目玉。
  間近で見るための行列が別枠でできています。
  文字が彫られている面を下にして置かれて、その面は45度傾けた鏡で文字が見えるようになっています。
  真贋論争やっていますが、それぞれの立場で見るポイントが分かって勉強になります。(新聞記事 →



■ 油滴天目茶碗 (大阪市東洋陶磁美術館) <116>

  こちらも、間近で見るための行列が別枠でできています。
  模様の美しさでは、第Ⅱ期展示の曜変天目茶碗 (龍光院) より見応えがあるかもしれません。
  曜変天目ならすべて静嘉堂文庫の曜変の模様と同じ派手さと勘違いして、
  龍光院のが美しく輝いていないのは照明が良くないからというようなコメントがネット上にありましたが、
  これは誤解で、今回の龍光院曜変天目の展示はうまく照明されて、かなり綺麗にみえたほうでした。
  今回の油滴天目もうまく照明されていて、模様が美しく見えていると思います。
  1990年に東京国立博物館で開催された日本国宝展では、この油滴天目、龍光院の曜変天目、藤田美術館の曜変天目、
  相国寺の玳玻天目 (当時は萬野美術館が所蔵) が、全展示期間 (4月10日~5月27日) 展示されていました。



■ 十二天のうち水天 (京都国立博物館) <4>

  今回、よく見たら、頭からにょろにょろした線が放射状にいくつも出ているのを見つけました。
  あれはいったい何なのでしょうか?



■ 平家納経 (厳島神社) <23>

  第Ⅲ期展示は、法師功徳品。
  巻末に 「平清盛」 の自筆サインがあります。
  平家クラスタは要チェック。



■ 後鳥羽院像 (水無瀬神宮) <36>

  水無瀬神宮の拝殿にはレプリカが掲示されていました。

20140706_8499A.jpg


  実物は今回初めて拝見。
  本人を目の前にして描かれたという肖像画。
  敗者の表情ですね。






全出品リスト(pdf)は、京博のサイトからダウンロードできます。
これとは別に、この国宝展の公式サイトもあります。



 ※ 関連記事: 「日本国宝展(1990)出品目録」 →





≪余談≫


京博の南門隣にある 「カフェ からふね屋」 の 「トラりんラテ」。
黒ゴマと抹茶の2種類あり。
羊かんに金箔が散らされている国宝展特別版。

トラりんラテ (黒ゴマ)
201711043180A.jpg










夜景もなかなか。

201710203097A.jpg








201710203102A.jpg








201710203091A.jpg




検索フォーム
プロフィール

なむさいじょう

Author:なむさいじょう



阪神エリア在住のおっさん。
時間を見つけては奈良めぐり。

※2013年までの過去記事は本サイトへインポート後、一部を除いてリンクの更新等を行なっておりませんので見苦しい部分があります。ご了承ください。
※過去記事へのコメントも歓迎。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
カレンダー
01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -