梶原景時の墓


国生み神話の舞台として知られる沼島 [ぬしま] へ行って初めて、
梶原景時の末裔によってかつてこの島が治められていたことを知りました。



沼島





梶原氏の氏寺で、寄進された宝物を今に伝える神宮寺や、景時の墓と伝わる五輪塔があります。



梶原五輪塔
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「この境内にある五輪塔(写真右側の塔)は、永録から天正初期にかけて
島主として沼島水軍を支配していた梶原一族の祖、梶原景時の墓と言われています。
景時は、源平の石橋山の合戦で平氏方として源頼朝の軍を破ったが、
洞窟に潜んでいた頼朝を故意に見逃し、後に源氏が復活した際に頼朝方につき、
頼朝が死ぬまで側近として勢力を振るった人物です。」
(兵庫県指定重要文化財)



この五輪塔は鎌倉時代初期に造られたものようです。
景時の供養塔として、その末裔が大切にしてきたのでしょう。

鎌倉市には梶原氏ゆかりの “梶原” という地区があって、その近くにも景時のものと言われている墓があります。
ワタクシ、以前にこの梶原に住んだことがあるので、沼島でまさかの再会にびっくりです。

景時の嫡男・景季 [かげすえ] も 『平家物語』 にたびたび登場しますが、
一ノ谷の戦いで平重衡を生け捕りにしたのは、景季たちでした。



 ※ 沼島の見る・知る →



沼島への船旅は約10分
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淡路島から見た沼島 (おのころ島)
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行基さんといっしょに大仏参拝


奈良時代の僧侶・行基菩薩を慕う “ぎょうキスト” たちが、10月20日(土)、東大寺や飛火野に集いました。

東大寺総合文化センターでは 「行基の実像に迫る」 と題するシンポジウムが、
奈良公園の飛火野では 「行基さん大感謝祭」 というイベントが行われました。

ワタクシはシンポジウムの聴講が目的だったので、ほぼ同じ時間帯に行われた大感謝祭はパス。
シンポジウムのあとは、行基さんといっしょに大仏さんを参拝しました(希望者のみ)。


輿に乗せられ、参道を行く行基菩薩像(喜光寺蔵)のあとに、同行の参拝者が続きます。


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紫色の法衣は喜光寺の高次喜勝師





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同行の参拝者(目印は胸に貼ったシール)は行基さんに続いて、この時だけ開けられた中門を通って大仏殿へ。


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シール





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大仏殿に入った行基さんは基壇に上がり、大仏さんと正対しました。
なんと、同行した我々も基壇上へ上がってよいとのこと。
てっきり基壇の下でお参りと思っていたので、これにはびっくり。
これまで何度か基壇の上に上がらせていただいているのですが、こういうサプライズは嬉しいですね。
喜光寺の喜勝さんが導師となって、般若心経を皆さんとともに読経。
喜勝さん、薬師寺の花会式のときのように声を張り上げていました。
大仏造営に尽力した行基さんは大仏さんが出来上がる前に亡くなったので、今回のご対面でさぞお喜びだったでしょう。

大仏参拝が終わったあとは、大仏殿前で記念撮影。
その後、飛火野で 「行基さん大感謝祭」 を締めくくるスカイランタンがあったのですが、
ワタクシは時間の都合でパスしました。


 ※ 朝日新聞記事 →






≪余談1≫ シンポジウム・メモ


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 シンポジウム午前の部の登壇者は行基さんゆかりの寺社からで、東大寺長老の狹川宗玄師、
 薬師寺長老・喜光寺住職の山田法胤師、唐招提寺長老の西山明彦師、西大寺清浄院・久修園院住職の佐伯俊源師、
 春日大社権祢宜の中野和正氏という、そうそうたるメンバーでした。
 午後の部は研究者の方々のお話が主で、登壇者の中には奈良文化財研究所の馬場基氏も!
 (朝日放送「探偵!ナイトスクープ」の「レイテ島からの葉書」で、葉書を解読した方)

 僧侶の方々は、これまで講演会などでお話を聞いたことのある方ばかりで、一方的に顔見知りです。
 狹川宗玄師は今年2018年で98歳!
 ご高齢ながら、話はよどみなく明快で、歴史上の出来事が起きた西暦もすらすら出てくるし、英単語も飛び出す。
 これからも、どうぞお元気で。
  (お元気とは言え、杖を突きながらの高齢者を20分ほど立たせたまま話をさせるとは、主催者の配慮が足りない)
 山田法胤師は 「マンガで行基さんを採り上げて欲しい」 と強調。
 行基四十九院のひとつとされる久修園院の住職でもある佐伯俊源師は西大寺清浄院の住職で、
 真言律宗の寺院での法要でときどきお見かけします。その声明は迫力があって、密かにファンです。
 行基さんが1万人ほどの民衆を集めて説教したのが飛火野とされていることから、
 中野和正氏は春日大社ゆかりの飛火野について話をされました。
 明治初期の飛火野あたりの古写真(おそらくあまり知られていない貴重な写真)がたくさん紹介されて、
 会場内がどよめきました。

 午後の部で、中川修氏(龍谷大学名誉教授)は、行基さんの利他の心はその師の道昭から受け継いでいると思われる。
 さらに道昭の利他の心は中国留学中に師事した玄奘三蔵から受け継いでいるのではないか、とのこと。
 馬場基氏は 「行基さんの道普請」 と題するお話で、
 演台の後ろに立つのではなく、最近はやりのステージを歩きながらのプレゼンでした。
 オヤジギャグを挟みながら、独自の視点で説明されていて、とても面白かった。

 行基のブレーンは誰か? との質問に対して、近藤康司氏(近畿大学非常勤講師)は、
 不明だが、須恵器を作っていた土師 [はじ] 氏の可能性がある、とのこと。
 これは馬場基氏の発表内容とも符合するところがあって、なかなか興味深かった。

 国土交通省(主催社側)の方の挨拶や、行基さんとのゆかりがある木津川市の市長の話もあり、
 とても中身の濃いシンポジウムでした。




≪余談2≫

 ワタクシが勝手に命名しました。

  ・行基菩薩のファン = “ぎょうキスト” または “ぎょうギスト”
  ・平重衡のファン = “しげひラー”
  ・在原業平のファン = “なりひラー”
  ・俊乗房重源のファン = “ちょうげニスト”
  ・理源大師聖宝のファン = “しょうぼイスト” (しょぼい感じでチト苦しいな)

 ファン度の濃淡はありますが、ワタクシのブログでたびたび登場していただいている方々です。





≪余談3≫

 各地の行基さん。

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(大阪府立狭山池博物館)






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(有馬温泉)





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(正月二日に行われる有馬温泉入初式で、初湯で沐浴する行基菩薩像)





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(伊丹市御願塚)



行基さんが指導して作られた昆陽池 [こやいけ] のある兵庫県伊丹市には、
行基四十九院のひとつ 昆陽寺 [こやでら] があります。
その境内には石碑があって、行基さん作のよく知られた歌が刻まれています。

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山鳥のほろほろと鳴く声聞けば
父かとぞ思ふ 母かとぞ思ふ

(筆は薬師寺・高田好胤師)





町名にもなっている。
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(伊丹市行基町)



びわ湖長浜KANNON HOUSE


“東京にある、長浜の観音堂” へ行ってきました。
場所は、JR上野駅から不忍池に向かって徒歩約2分のところにあるビルの1階。
注意深く見ていないと、通り過ぎてしまうかも。

「びわ湖長浜KANNON HOUSE」 は、観音の里として知られる長浜市が観音信仰を中心とした情報発信拠点として2016年3月に開設した施設。
その内部は壁面が黒色で、スポットライトの照明が多く使われています。
檜の部材で囲われた展示スペースは厨子を模していて、その中心に観音さまが安置されています。
時間が許せば、ずっと居たいホッとできる空間です。
スタッフの方々にはご親切に対応いただきました。(ありがとうございます)

開設以来、ほぼ2か月ごとの周期で市内の観音像が交代でお出ましになっています。
今回拝見したのは、びわ湖に浮かぶ竹生島にある宝厳寺の聖観音さま。
人気があって、二度目のご登場だそうです。
このお像は西国三十三所の札所本尊ではありません。(念のため)




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竹生島 宝厳寺
聖観音立像
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優しい表情に癒されます
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(以上、「びわ湖長浜KANNON HOUSE」 にて)
展示は10月21日まで。






次回お出ましになるのは、高月町保延寺の千手観音さま (2017年の「観音の里 ふるさとまつり」 にて)
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像高20cmほどの可愛らしい観音さまです。
奈良・長谷寺から移されたとの言い伝えがあります。
長浜には、錫杖や戟を両手に持つ観音さまがけっこういらっしゃいますね。
※「保延寺」は地名で、この名前のお寺は現存しません。




 ※ 「びわ湖長浜KANNON HOUSE」 HP →


なら写真感 #170





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(東大寺本坊、2018.8.5)




地蔵院


京都の西芳寺(苔寺)を訪れても、その先にある地蔵院まで足を延ばす人はあまり多くないかも知れません。
境内に竹林が多いため竹の寺とも呼ばれていますが、一帯が苔に覆われていたり、カエデの木も多いので、
新緑や紅葉の時期はとても美しいだろうなと、今年2018年の7月に初参拝したときに感じました。
一休さんが幼少期を過ごしたところでもあるそうです。
入口の拝観受付所で勧められて虫よけスプレーをたっぷり吹き付けた後、
奥にある方丈に向かって竹やカエデを眺めながら参道をゆっくり歩いていきます。
決して広いお寺ではないけれど、こじんまりとした方丈から十六羅漢の庭を眺めて、しばし時を忘れるのもなかなか良い。
ただし、とにかく暑くて(この日の京都の最高気温は39℃!)、長居できませんでした。
また別の季節に来たいと思ったお寺でした。

残念なことに、台風21号による倒木と倒竹の被害が甚大で、かなりの期間、拝観休止になっていました。
お寺の関係者が拝観再開に向けて朝から晩まで泥まみれになって復旧整備されていたとのことですが、
そんな状況にもかかわらず、拝観できなくてもいいからご朱印だけ欲しいと言ってくるコレクターがいたとのこと。
どこまで残念なヤツなんでしょうね。

そんな地蔵院さんも、いまは普通に拝観可能です。
10月13日は「地蔵院台風被害復旧応援デー」という企画の日だそうです。
都合の付く方は、行かれてはいかがでしょうか?
10月14日の午後10時からBS11の「京都浪漫」で紹介されるそうなので、こちらも時間があればどうぞ。

 ※ 地蔵院HP →




地蔵院

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(台風による被害の前の状況なので現況と同じではないと思う)




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プロフィール

なむさいじょう

Author:なむさいじょう



阪神エリア在住のおっさん。
時間を見つけては奈良めぐり。

※2013年までの過去記事は本サイトへインポート後、一部を除いてリンクの更新等を行なっておりませんので見苦しい部分があります。ご了承ください。
※過去記事へのコメントも歓迎。

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