役小角と頼朝・政子 in 快慶展



奈良国立博物館で開催中の 快慶展


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【阿弥陀如来坐像】 (出陳番号 48)

  現在は広島県尾道市瀬戸田 (生口島) の耕三寺が所蔵するこの快慶仏。
  もとは伊豆山神社 (静岡県熱海市伊豆山) にありました。
  伊豆山神社は古くは、伊豆山権現、走湯 [そうとう] 権現などと呼ばれていました。
  役小角 (えんのおづぬ) は伊豆大島に配流された際、伊豆山神社で修行したという伝説があります。
  大島から飛行して、伊豆山神社を経由して富士山へ修行しに行ったという伝説も。
  源頼朝が篤く敬った社で、結婚する前、ここで政子とたびたびデートしたようです。



役小角像 (櫻本坊、吉野)
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伊豆山神社

<参考>
野々村仁清の色絵藤花文茶壷や尾形光琳の紅白梅図屏風など充実したコレクションの熱海・MOA美術館
相模灘を見渡す高台にあるので、初島や伊豆大島も眺望できる素晴らしい場所でした。
おっ! HP見たら、5月24日にアルゲリッチがここでコンサートするようです。




  ≪余談1≫

    海に迫る山から涌き出た温泉が海に流れ下る様を走り湯 (今もある) と言い、これを神格化したのが走湯権現で、
    これをお祀りしているのが伊豆山神社です。
    2016年に奈良国立博物館で開催された 「伊豆山神社の歴史と美術」 展で、その概要が紹介されました。
    新聞記事 にもあるように、伊豆山神社は東大寺二月堂修二会 (お水取り) で毎晩読み上げられる神名帳で
    15番目に “走湯大菩薩” [はしりゆ の だいぼさつ] として登場します。
    源頼朝ゆかりの神社なので、鎌倉時代に “走湯大菩薩” が二月堂神名帳に加わったのかも知れません。



  ≪余談2≫

向上寺三重塔【国宝】と瀬戸田の町 (生口島)
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ここから徒歩で10数分のところに耕三寺や平山郁夫美術館がある。




≪閑話休題≫

  この阿弥陀如来坐像は建仁元年(1201) に京都で造られて、5年後の建永元年(1206) に伊豆山に持ち込まれたことは
  【走湯山上下諸堂目安】 (出陳番号 50) に記されています。
  さらに、この記録の正治元年(1199) 正月十三日条には “右大将家御隠” と、
  右幕下・頼朝がこの日死去したことが記されています。
  したがって、頼朝はこの快慶仏を拝したことはない訳です。
  (政子は拝したかも)



  今回はいつにも増して余談だらけとなってしまいました。






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