「源信」展 私があちこちに



奈良国立博物館で開催中の 「源信」 展。 (期間:2017年7月15日 ~ 9月3日)

7月23日、観覧。


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出陳品のすべてにコメントしたいのはやまやまですが、そうもいかないので少しだけ。



【六道絵】 (聖衆来迎寺)

  未見だったので、一番楽しみにしてました。

      焼けた鉄の玉を口に押し込まれる。
      美女に誘われて近づこうと鋭利な刃物の枝の木をよじ登り、ずたずたの血まみれになる。
      墨壺糸で体に目印をつけられて切断される。
      「活々」 と唱えられる。
      舌を引っ張り出されて杭を打たれる。

  もーね、あちこちにワタクシの姿ですよ。


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    墨壺なんて最近の若い人は見たこともないと思うけど、
    墨の付いた糸をピンとはじいて材木に直線を引く大工道具。
    大雑把そうな獄卒らがこれを必要としているところが、とても可笑しい。





【地蔵菩薩立像像内納入品】 (寂光院)

  よくぞ残ってくれました。
  忘れもしない、2000年の本堂放火事件。
  本尊の地蔵菩薩立像も焼け、黒焦げになってしまいましたが、像内納入品は奇跡的に無事でした。
  ちっちゃいお地蔵さんがたくさん。





【二十五菩薩坐像】 (即成院)

  ホーム (即成院) ではひな壇に所狭しと並んでいるのですが、その中の3体が360度ぐるりと観ることができる展示は貴重。
  普段は見られない背後の作りも丁寧ですね。
  即成院では、10月に練り供養が行われます。
  あ、そうそう、那須与一の墓があることでも知られていますね。


即成院で菩薩面をつけたものの、「平和」 の印相をやり忘れた。(2015年)
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【阿弥陀三尊及び童子像】 (法華寺)

  普段は奈良国立博物館に寄託されていますが、正倉院展の期間に合わせて境内の慈光殿 (宝物館) で特別公開される三幅の絵。
  正倉院展を観た後、力を振り絞って観に行ったことがあります。
  阿弥陀さんの絵は、俊乗房重源さんが描かせたと伝わります。
  平重衡による南都焼き討ちで大損害を被った法華寺も、重源さんが再興に係わったことはあまり知られていません。





【帰り来迎図】 (香雪美術館)

  神戸の香雪美術館で以前に観た珍しい絵が、奈良博に登場。
  亡くなった人を極楽浄土に迎えるために、雲に乗った阿弥陀如来が、
  観音菩薩と勢至菩薩を脇侍に従え、他の菩薩や天人を引き連れてやって来る様子、
  つまりお迎えの様子を描いた図 (来迎図) はよく見ますが、
  この帰り来迎図は、観音菩薩が持っている蓮台 (蓮の形の台座) に
  亡くなった人が乗せられて、ご一行様がお帰りになるところの図なのです。
  亡くなった人がいた住まいでは、鬼が二匹、ご一行様を見送っています。
  いったいこの鬼は何なのだ、と突っ込みどころアリ。
  蓮台に乗せられた人 (僧侶) の大きさから推測すると、この観音様は長谷寺の観音様クラスのでかさでしょうか。





【阿弥陀聖衆来迎図 (早来迎) 】 (知恩院)

  仏画や仏像などで、これほどスピード感あるのは珍しいですね。





【法然上人絵伝】 (知恩院)

  俊乗房重源さんの臨終の場面を初めて見ました。
  この絵に描かれている場所は、東大寺の俊乗堂の場所にかつてあった浄土堂ですね。
  よく聞く 「支度第一俊乗房・・・」 が絵詞に書かれているのを見つけました。
  これが初出でしょうか?
  絵詞には重源さんゆかりの高野山の真別所や周防別所のことも書かれています。
  展示されている別の巻では、熊谷直実も登場しています。





【地蔵菩薩立像及び厨子】 (東大寺知足院)

  8月1日からの展示です。
  別名、「文使い地蔵」。どんな伝説なのかは、こちらで →
  つい先日の7月24日、知足院の地蔵会でお目にかかったばかりです。
  知足院では厨子の中で錫杖を持っているのですが、奈良博ではどんなお姿で展示されるのでしょうか。
  精緻な截金模様に注目してください。
  先年、国重文に指定されたばかりの厨子にも注目です。






最近、奈良博で人気コーナーになっている撮影エリア。
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責め苦ポーズで写りたかったけど、御一人様では無理。






この電車は、極楽浄土行き? 地獄行き?
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※ 会期中、何度か展示替えや絵巻の巻替えがあるので、必ずしも上記と同じ出陳品が見られる訳ではありません。
  奈良博の 源信展サイト から出陳品一覧がPDFでダウンロードできますので、事前に確認しておくのがベター。


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