快慶の阿弥陀三尊in高野山



高野山の五ノ室谷にある光臺院は、白河天皇の第四皇子・覚法法親王が開基して以来、皇室との関係が深く、
京都の御室御所の別院とされたため、高野御室とも呼ばれています。

今年2017年秋の高野山行きの目的のひとつは、快慶の阿弥陀三尊がおわす光臺院の参拝。
2013年の参拝以来、二度目です。

予約した時間に玄関で呼び鈴を押すと、しばらくして寺庭婦人らしい方がお出でになり、案内をしてくださいました。



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(1) 阿弥陀三尊像 (快慶作)

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(絵葉書から拝借)



 光臺院の本尊です。
 美しいです。
 今年2017年春、奈良国立博物館で開催された 「快慶」 展に出陳されなかった快慶作品のひとつ。
 展覧会場では、写真パネルが展示されていました。
 快慶展図録の157ページに載っています。
 快慶の晩年の作品 (図録には承久三年(1221)頃の作とある) です。
 来迎印を結ぶ阿弥陀如来像をセンターにして、両脇の勢至さんと観音さんが腰を少しかがめて立つ三尊形式は
 よく見ますが、光臺院像は現存最古品で、この形式が快慶によって始められたことを示す作品とのこと。
 繊細極まりない光背も、当初のものだそうです。
 快慶がこの像で最もこだわったのは、燈明による影の表情だったらしい。
 三尊は厨子の中に安置されていて、ロウソクによるお像の影が厨子の背後に揺らめく様は
 いつまでも眺めていたい気持ちにさせられます。
 なお、この阿弥陀三尊像は本尊のため、展覧会などで寺外へ持ち出すことはされないようです。


  - 快慶が生涯にわたり追求した三尺阿弥陀の到達点をしめすのが、光臺院像である。・・・・
    快慶の最晩年の作になる光臺院像は、来迎形阿弥陀のまさに理想的な姿であり、
    快慶芸術の集大成というにふさわしい。 -  (快慶展図録より)





(2) 豊臣秀次墓

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 光臺院の裏にあります。
 自刃の経緯は省略しますが、青厳寺 (現在の金剛峯寺) で切腹後、首は検分のため京へ運ばれたので、
 光臺院にはムクロが埋葬されていることになります。
 秀次の首塚のある京都の瑞泉寺にもお参りしているので、これで一体化なりました。
 京都と高野山それぞれに埋葬されているのは平重衡の場合と同様ですが、埋葬部位が逆ですね。
 秀次とその家族や関係者に対する秀吉の仕打ちは、あまりにもひどい。






(3) 織田秀信墓

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 こちらも光臺院の裏にあります。
 幼名を三法師と呼ばれていたこの人は、織田信長の嫡孫。
 岐阜中納言とも呼ばれた人。
 関ヶ原の戦いで西軍に属して籠城したが、降服。
 剃髪後、高野山に入ったが、麓の橋本で病死。

 豊臣秀次や織田秀信といった敗者がなぜ光臺院に埋葬されたのか、伺うのを忘れてしまいました。






(4) 道助親王墓

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 こちらも光臺院の裏にあります。
 後鳥羽上皇の第二皇子。
 出家し、仁和寺の門跡を継いだものの、父後鳥羽上皇による承久の乱の影響で門跡を譲り、高野山へ。
 光臺院で亡くなられたので、こちらに御陵が築かれたようです。
 やはり、敗者のイメージが付きまといます。





※ 光臺院は観光寺院ではありませんので、拝観を希望する場合は電話か葉書で予約が必要です。
  希望の日時を連絡しても、ご都合が悪くて断られたこともありますので、要注意です。
  拝観料は示されていませんが、時間を割いて丁寧に案内してくださることを考えれば
  気持ちを包んでお渡しするのがよろしいかと。





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今回ご住職が不在だったため、ご朱印は日付けなしの書置きを頂きました。
よって前回参拝時のものをアップ。



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