修二会聴聞記(2018年3月3日)続



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〔法華懺法〕

 <半夜>が終わるころ、小綱 [しょうこう] という役の方が礼堂にある燈明の二つ目の燈心に火をともし、
 法華懺法 [hokke-senbou] の準備をします。
 礼堂がそれまでより多少明るくなります。
 <半夜>が終わると、練行衆が内陣から礼堂に出てきて、畳の上に座ります。
 頭[とう]と呼ばれるリードボーカル役が五体板の一番北側の脇に座ると、「しーんけいれー」 と始めます。
 法華経の一部を読誦して懺悔するこの作法。
 ときどき錫杖をシャンシャンと、鈴をコロンと鳴らして、特徴的な節回しで唱えられます。
 聴き慣れない音読みは、漢音読みでしょうか。
 呉音読みに慣れた耳には、新鮮に感じられます。
   ※ 下記の(カッコ)部分は読みません。


   (一)心敬礼 [しーんけいれー]
    一切常住仏 [しょうせしょちぅぶううー]

   (一)心敬礼 [しーんけいれー]
    一切常住法 [しょうせしょちぅはああー]

   (一)心敬礼 [しーんけいれー]
    一切常住僧 [しょうせしょちぅそおおー]
    ・
    ・
    ・

 途中で和上が
     聖主天中天 [しょうしゅてんちゅうてん]
     迦陵頻伽声 [がりょうびんがせい]
     哀愍衆生者 [あいみんしゅせいしゃ]
     我等今敬礼 [がとうきんけいれ]
 と唱えたところで、当番の3人を残して残りの練行衆は休憩のため退堂します。
  (「迦陵頻伽」 のような美しい声を持ち、人々に憐れみを垂れる世尊を尊敬します、のような意味でしょうか)

 礼堂の3人は続けます。

    ・
    ・
    ・
    南無十方仏南無十方法南無十方僧
   [なむしほふなむしほはなむしほそ]

 初め聴いた時、なぜフナムシが出てくるのかと不思議に思いましたが、
 切れ目なく読まれるので、勘違いした部分でした。

    ・
    ・
    ・
    釈迦牟尼仏釈迦牟尼仏釈迦牟尼仏
   [せきゃぼちふせきゃぼちふせきゃぼちふううー]

 一般的な読みなら、シャカムニブ 。
 ほかにも、文殊師利菩薩は [ぶんじゅしりほさ]、弥勒菩薩は [びろくほさ]、
 観世音菩薩は [かんせいんほさ]、無尽意菩薩は [ぶしんにほさ]、普賢菩薩は [ほうけんほさ]、
 法華経は [はかけい]、妙法蓮華経は [びょうはれんかけい] と聴き慣れない読み。
 文字を見るとだいたい分かりますが、聴くだけではさっぱり分かりませんね。

 勤行の多くが内陣で行われるのに対して、法華懺法は礼堂で行われますので、
 礼堂を望む西の局で聴聞している人にはゴールデンタイムの一つでしょうね。

 なお、法華懺法は3月1,2,3,4,8,9,10,11日に行われ、5,6,7,12,13,14日はその代わりに 「走り」 が行われます。




(つづく)



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≪余談≫

 3月11日は東日本大震災が発生した日。
 2018年3月11日(日)午後2時30分から約30分、東大寺大仏殿で 「東日本大震災慰霊法要」 が厳修されます。
 式衆による理趣経の法要で、震災で犠牲になられた方々を追悼供養し、
 被災地の一日も早い復興を祈りますとのことで、都合がつけば大仏殿へお越しくださいとのことです。
 なお、地震発生時刻の午後2時46分には、鐘楼の大鐘 (奈良太郎) が撞かれるそうです。


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ハミさん、こんばんは!

呉音、漢音、唐音といろいろ読みがありますね。
お水取りには唐音系はなさそうですが、全くないのかはよく分かりません。
サンスクリットっぽいのはありますね。
昇修師のご専門。

No title

漢音かっこいいですね。
お水取りに唐音がなくて良かったポゼポロミトシンキンなんて言われたら全然わかりません。
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