奈良の不空羂索観音巡礼



この8月に、奈良市内の不空羂索観音さんを2か所巡りました。



〔1〕 応現寺 (奈良市東鳴川町)

  ※ 不空羂索観音菩薩坐像(東鳴川観音講(応現寺)) →

こちらの不空羂索観音菩薩坐像(木造、平安時代、国重文)は、治承四年(1180) 12月28日の南都焼き討ちで焼失する以前の興福寺南円堂にあった不空羂索観音像の模刻と伝わります。
後補と思われる羂索のほかに持物はありませんが、平重衡に焼かれる前の平安仏の様子を今に伝えている点で、かなり貴重です。
寺と言っても住職はおらず、実際には地区の集会所を兼ねたような建物です。
エアコンの効いた小広間で、当番の世話役さんが親切に対応してくれました。
展覧会でフランスへ出張したことがある、と世話役さん、少し自慢げ。
お茶やお菓子をいただきながらの雑談も楽しかった。
こういう参拝、いいなあ。

ご朱印はありますが、セルフです。
スタンプが用意してあって、自分で朱印帳に気合を入れて押します。
横で世話役さんが、スタンプの押し方のコツを指南してくれました。

応現寺が開扉されるのは、毎月第一日曜日のみ。
バスの便も非常に少なく、スケジューリングに要注意です。

  ※ 奈良市HP 東鳴川町 「木造不空羂索観音坐像」の公開 →


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いちおう奈良市内ですが、バスを1本逃すと大変なことに!





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〔2〕 不空院 (奈良市高畑町)

「ちょこっと関西歴史たび 奈良・高畑」キャンペーン(JR西日本主催)で、この夏、特別公開されました。
(2018年8月5日~14日)
こちらの不空羂索観音菩薩坐像(木造)は鎌倉時代の制作で、国重文です。

  ※ 不空羂索観音菩薩坐像(不空院) →



内陣の壁上部に描かれている天女の絵は、新薬師寺の元住職で、二月堂修二会の練行衆をつとめたこともある福岡隆聖師によるもの。
そんな予備知識はなかったので、説明を聞いてビックリでした。
同じキャンペーンで先日、新薬師寺を参拝し、さらに奈良市写真美術館の「奈良を愛した文士と高畑界隈」展で師が写っている写真を偶然拝見できたこともあり、なにかご縁があるような気がしてなりません。
それと、不空院が鑑真や空海のほかに、井上内親王ゆかりの地とも知って驚きでした。

  ※ 不空院HP →


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(拝観のしおりから拝借)





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さて、奈良市内には彫像の不空羂索観音のおわす寺院がほかにもあります。
ワタクシの参拝実績は、以下のとおり。



■ 東大寺法華堂 (乾漆造、奈良時代、国宝)

  各所にある不空羂索観音像のなかで、一番有名ではないでしょうか。
  最高の材料と技術で制作されています。しかも奈良時代に。

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「東大寺大仏 天平の至宝」展(2010年、東京国立博物館)では、繊細極まりない光背が出陳されました。




■ 興福寺南円堂 (木造、鎌倉時代、康慶作、国宝)
  →

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毎年10月17日に特別開扉されます。



■ 大安寺 (木造、奈良時代、国重文)
  →


■ 唐招提寺 (木造2体、平安時代、国重文)
  →
     新宝蔵に安置されている獅子吼菩薩立像と衆宝王菩薩立像は、本来は不空羂索観音とのこと。



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