西行展



  心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ


この歌にいたく感動し、貯めた小遣いで新古今和歌集(日本古典文学大系)を買った、枯れた中学生でございました。


和歌山県立博物館で開催中の 「西行展」。
(2018年10月13日~11月25日)
生誕900年記念のこの展覧会のサブタイトルは、“紀州に生まれ、紀州をめぐる”。

阪神エリアからJRで約2時間。
初めて和歌山駅で下りました。
駅前からバス(交通系ICカード利用不可)に乗り、約10分の「県庁前」で下車。


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暴れん坊将軍がお出迎え。
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ようやく博物館に着きました。




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 平安時代の歌人西行は、元永元年(1118)紀伊国田中荘(和歌山県紀の川市)の佐藤氏一族の家に生まれました。
 当初は佐藤義清という名前で、京都で院北面の武士として活動していました。
 あるとき世の無常を感じ、出家し西行と名乗ります。
 その後、高野山・天野(高野町・かつらぎ町)で隠遁生活を送りつつ、
 のちに全国に遊行の旅に出て、各地で歌を詠んでいます。
 和歌山県内でも、千里の浜(みなべ町)や那智の滝(那智勝浦町)などを訪れ、多くの歌を残しています。
 平成30年(2018)は西行法師が生まれてから900年の記念の年を迎えます。
 紀州が生んだ歌人西行にまつわる文化財を一堂に集め、紀伊国(和歌山県)に残した足跡とともに、
 西行の事績を振り返る機会にしたいと思います。

  (和歌山県立博物館HPから引用)




展覧会は、以下の構成です。

 プロローグ 西行の姿
 Ⅰ 西行の人物像
 Ⅱ 故郷 -佐藤氏と紀州那賀郡-
 Ⅲ 紀州をめぐる -高野山・吉野・南部・熊野-
 Ⅳ 紀州を離れて -讃岐・伊勢・河内-
 Ⅴ 西行の物語 -史実と伝承と-
 エピローグ 西行を語る -同時代人のまなざし-




地元ならではの展示もあって、なかなか見ごたえがあります。


・生誕地が現在の和歌山県紀の川市
・高野山での活動期間が約30年もあったこと
・和歌や武芸だけでなく、蹴鞠 [けまり] の作法にも精通していたこと
など、この展覧会で初めて知ったことがいろいろありました。


ちょうど源平の騒乱の時期に生きた人なので、平忠盛、美福門院、重源上人、源頼朝、文覚上人、北条時頼などの人物との係わりが分かる展示品もあります。
江戸時代の高野山図屏風には高野山とその周辺の俯瞰光景が描かれていて、現在と違って数多くの塔頭があり、西行桜が檀上伽藍だけでなく麓の天野の丹生都比売神社にもあるなど、とても興味深い。

会期終了まであと一週間あまりとなりました。
機会があれば、行かれてみてはいかがでしょうか?

「西行展」 HP →


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≪余談≫

 これまでに訪れた西行ゆかりの地。


(1)吉野

西行庵
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(2)高野山

三昧堂前の西行桜
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(3)天野

西行庵
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西行の妻娘が暮らした庵の跡とされる場所に後年建てられたもの。
中に西行像が安置されています。





庵の傍らにある西行妻娘の墓
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(4)京都

西行堂
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西行が一時期住んだという双林寺塔頭・蔡華園院の跡に明治時代に建てられたもの。




(5)弘川寺 (大阪府南河内郡河南町)

 葛城山ハイキングのついでに立ち寄りました。

本堂
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西行堂
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お堂の中に西行像あり。
今回の展覧会にお出ましの西行像(チラシの像)なのかは不明。





西行の墓
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大きな土饅頭のような墓


上部には 「圓位上人之墓」と刻まれた墓石がある。
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かぎろひさん、こんばんは!(2)

そうですねぇ、その後の文学や芸術に与えた影響をテーマにした展覧会というのも、面白そうですね。
ネタは山ほどありそうですし。
今回の西行展でも、その手の展示品が少しありましたが。

同時代


おはようございます。

我々と同じ時代という意味かと…^^;

辻邦生、白洲正子、寂聴…など、後世からみた西行像があってもいいなあ。
また、違う展覧会になりますかね(笑)

かぎろひさん、こんばんは!

コメントありがとうございます。

エピローグでは、西行と同じ時代の藤原定家、慈円、沙石集の無住、後鳥羽院といった人たちの西行評が展示されています。
この並びで辻邦生の作品があったら驚きですが、さすがにそれはありませんでした。(笑)

ゆかりの地の写真も展示されていました。
展示会場のあちこちで、西行の歌が書かれたシートが上からぶら下がっていて、これを眺めるのも楽しかったです。
展示も工夫されているなと思いました。

ぜひ時間を作って、行ってみてください。
(けっこう遠いです)

行けるか


こんばんは。
「西行展」のご紹介ありがとうございます。
行きたいと思いながら、なかなか叶わぬ状況ですが、まだあきらめておりません(笑)

中学生とはいきませんが、高校生の頃から興味をもち、新古今も山家集もゲット。
卒論で、さすがにそのものずばりではありませんが、関連のテーマを選びました。
そうして、大好きな辻さんの『西行花伝』で集大成(笑)

展覧会のエピローグで、『西行花伝』が登場していませんでしたでしょうか?

ゆかりの地へも行けていませんが、ゆっくりたどりたいと思っています。

平家黎明さん、こんばんは!

コメントありがとうございます。
ポスターに『空前絶後の大「西行」展』とあるくらいなので、かなり力の入った展覧会と思います。
多くの人に見て欲しいですね。
参考資料や関連論文が載っている図録も充実していますね。郵送購入ができるので、展覧会へ行けなくても図録を入手して眺めるだけでもオススメと思います。
あ、そうそう、ブログ記事に書き忘れましたが、展示の書状に源頼朝の花押を見つけて大感激でした。

こんばんは。
なむさいじょうさんも西行展に行かれたのですね。
私は前期の展示を見ました。かなり見応えありましたね!!
せっかく900歳の記念の年ですから多くの方に知っていただきたいですね(^-^)
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