横笛を訪ねて(1)~滝口寺




京都嵯峨野にある滝口寺。

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もとは往生院三宝寺というお寺だったようですが、
明治時代に廃寺となり、今の建物はその後に再建されたものということです。

あー、屋根。屋根が残念。。。
寺というより庵という感じですね。

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平家物語を元ネタにした横笛ちゃんと斎藤時頼(滝口入道)の悲恋話。
有名なので、あらためての詳しい説明は省略。


斎藤時頼は平重盛(平清盛の長男)に仕える武士。
御所の清涼殿ちかくの滝口に詰めていた警備の武士のことを滝口の武士といって、
時頼はそのひとりだったようです。
それにちなんで出家後、時頼は滝口入道と呼ばれました。


しかし、時頼クン(19歳)よ、
横笛ちゃんの恋心を燃え上がらせておいて、黙って出家してしまうとは!



(拝観のしおりから)
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横笛ちゃん、あちこち捜してようやく時頼クンのいるらしい場所(往生院)を見つけたのに、
出てきた別の坊さんから、そのような者はここにいないと言われ、
がっかりして泣く泣く帰りました。


その後、横笛ちゃんはどうしたか。

半ばフィクションの平家物語が元なので、いろいろな話に派生しています。

  (1)絶望して大堰川(桂川)で入水。
  (2)奈良・法華寺で尼になったが、思慕の念が強くなり、やつれ果てて亡くなった。
  (3)出家して高野山の麓にある天野の里に移ったが、病死した。

など。


(1)は一番素直な話の展開ですね。

    横笛は泣きながら往生院を去り、絶望して大堰川(桂川)で入水。
    享年17歳。
    滝口は薪を集めて変わり果てた姿となった横笛を荼毘に付し、
    骨を拾って高野山に登り、奥の院に納めた。
                         (『平家物語』長門本など)



      渡月橋と大堰川(桂川)
      201412130950-111.jpg



(2)と(3)については、次回以降に紹介します。



滝口寺に戻ります。


境内にある小松堂。

201412130844-111.png


 ※滝口入道は高野山へ移ったのに、なぜここに平重盛(小松内大臣)を祀る堂があるのか?





滝口寺の拝観のしおりには、
佐々木信綱(歌人・国文学者)が高山樗牛の小説『滝口入道』にちなんで
再建した寺を「滝口寺」と命名した、と書かれています。
が、しかし、
もっと昔の江戸時代に出版された『都名所図会』のイラストをよく見ると、
「滝口寺」とすでに書いてあるんですけど!(→)。
横笛ちゃんの「歌石」もイラストに載っている!




境内にある十三重塔。

    201412130851-111.jpg


あまり古いように見えません。
滝口寺の再建時にこれも造られたのでしょうか。

塔の先っぽ(相輪)がない!


あった!

    201412130849-111.jpg

拝観のしおりには、平家供養塔(滝口入道と平家一門の供養塔)と書かれています。
塔をよく見ると文字が彫られています。

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源平両家/萬■霊/供養塔

と書いてあるように見えるのですが、どうでしょうか。
もし「源平両家」なら、そのほうがいいですね。
(■の文字がワカラン)



横笛ちゃんと滝口入道の比翼像
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あの世では仲睦まじく。





(その2へ)







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かぎろひさん、こんにちは!

コメントありがとうございます。

供養塔の文字、すみません、お手数おかけしてしまって。
なるほど、そういう見方もあるのですね。
おそらく、生きとし生けるものの霊、みたいな意味でしょうね。

滝口寺の参拝のしおりには「平家供養塔」と書かれていますが、
境内には源氏系の新田義貞の首塚もあるので、
もっと広く供養するための塔と考えたほうがいいですね。

こんばんは!

横笛ちゃんシリーズ、楽しく拝見しています。
で、昨日から供養塔の文字に悩んでいました(笑)

萬霊の間に文字があるのではなく、霊がなが~いだけでは?
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