観菩提寺



  JR関西本線・島ヶ原駅から、なだらかな上り道を歩くこと約1.5km。
  のどかな里山の高台に、観菩提寺(正月堂)があります。
  本尊の十一面観音さんは、33年に一度開帳されます。
  今年2015年はその開帳の年にあたります。
  (ご開帳:2015年11月1日~8日)

  東大寺二月堂の修二会(お水取り)の創始者と言われる、
  実忠和尚[じっちゅう・かしょう]が開基と伝わります。
  となると、お水取りとの関係が気になるところ。


      毎年正月十日(今は二月十日)に、この本尊の前で「修正会」を行うので、
      以来「正月堂」と呼ばれるようになった。
      修正会や修二会が行われる寺は少なくないが、
      正月堂の場合は奈良のお水取とまったく同じで、ただ規模が小さいだけである。
      お水も取るし、松明もあげるし、ダッタンの火天・水天も出る。
      違う所は民衆の祭と結びついていることで、
      二月堂のお水取も、はじめはそういう姿だったであろう。


               (白洲正子『十一面観音巡礼』「木津川にそって」から)



  正子の随筆には、正月堂の修正会は今は二月十日に行われると記されていますが、
  現状は、2月11日:大餅練込、2月12日:達陀(だったん)行法が行われているようです。
  YouTubeにアップされている動画を見ると、地域の人々による五穀豊穣祈願の素朴で、
  泥臭い民俗行事という印象を受けました。


  “山間に祀られている十一面観音は一様に重苦しい姿”と正子は言っていますが、
  観菩提寺の観音さんにも当てはまっていて、拝んで心安らぐというより、
  自戒せよとたしなめているような厳しい表情をしておられます。




島ヶ原駅
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古い駅舎は風情がありますね。
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観菩提寺へ向かう途中で
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道沿いの地区掲示板には、錆びた画びょうでとめられたポスターが。
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JR関西線の列車の中吊りポスターにもなっていました。






観菩提寺・本堂
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蔵もある
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  本堂前に立てられた回向柱には五色の紐がくくりつけてあって、
  それがお堂の中の十一面観音さんの右手に結び付けられています。
  五色の紐を経由して観音さんと回向柱がつながっているので、
  回向柱に触れることで観音さんとのご縁が生まれ、功徳を頂くことができます。

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  島ヶ原には、お水取りに関連する場所がもう一か所あります。

  鸕宮神社 [うのみやじんじゃ]

  鸕宮の鸕は、サイズを大きくすると、

  

  鵜とも書かれます。
  鳥のウ、です。
  お水取りでの遠敷[おにゅう]明神の鵜の話は有名なので改めて説明しませんが、
  二月堂の鎮守社のひとつに遠敷社があります。
  二月堂の場合と同じように、観菩提寺の鎮守社として
  遠敷社を勧請したのが鸕宮神社とのことです。



鸕宮神社境内前には大きな石燈籠(江戸時代)
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鸕宮神社
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参拝中の消防団
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≪余談≫

  駅からの途中にある薬師堂磨崖仏

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  たまたま立ち寄ったこのお堂の横に

     石仏へ下る畦道下萌す
                          東大寺長老 狹川明俊


  と俳句が書かれていました。

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  明俊師がここに来られたのでしょうか。
  思いがけず、東大寺長老様のお名前を目にしました。
  ご縁があったのかも知れません。






観菩提寺






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