ボストン美術館 日本美術の至宝




2012年春の東京での開催を皮切りに
名古屋、福岡と巡回してきた
特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」

米国ボストン美術館が所蔵する日本美術コレクションから
選りすぐりの名品が“里帰り”

巡回のフィナーレを飾る大阪展が
大阪市立美術館で開催中
(2013年6月16日まで)




■法華堂根本曼荼羅図(奈良時代)

    

 霊鷲山で釈迦が法華経を説いている様子が描かれています。

 かつて奈良・東大寺法華堂(三月堂)に伝わっていたという
 この仏画は、「法華堂根本曼荼羅図」と呼ばれます。
 南都(奈良)の仏画の規範、
 つまり根本となった作品だから「根本曼荼羅」
 ということだそうです。

 この作品がどうして傑出して貴重なのか。
 東博のブログによれば、
 “8世紀の仏画は日本にはほとんど残っておらず、
  さらにそのころの山水画の様子が分かる、
  世界でただ1つの作例。
  奇跡の一品と言っても過言ではない”


 「法華堂は古くは羂索堂と呼ばれたが、
  旧暦三月に法華会が行なわれたことから
  法華堂または三月堂と呼ばれるようになった」
   (法華堂の案内板から)
 とありますので、
 法会の際、本尊だったのでしょうね。


 ※東大寺法華堂(三月堂)は今年2013年5月18日(土)
  リニューアルオープン!




■吉備大臣入唐絵巻(全4巻 平安時代)

    

    

 吉備真備と阿倍仲麻呂が
 正座の姿のままで空を飛んでいる場面を
 見ていたおねいさんたち、大喜び。
 分かります、その気持ち。
 今見ても、断然面白いし、
 ボストン美術館が所蔵する全4巻が同時に
 かつ間近で見られるのは大変貴重です。



■平治物語絵巻 三条殿夜討巻(鎌倉時代)

    

 ボストン美術館が所蔵する「三条殿夜討巻」は、
 他の巻に比べてドラマチックな内容で抜きん出ています。

 炎のダイナミックな表現。
 火の粉は絵の具を散らして表現。
 牛車が勢いよく走っているのが、
 ぐるぐる巻きで描かれた車輪で分かります。
 人々の表情の豊かさの素晴らしいこと。




■弥勒菩薩立像(快慶作 鎌倉時代)

    

 現存する快慶の作品の中で、
 最も若い時(文治5年(1189))に制作されたもの。
 後の作品に比べると幾分ぷっくりしていますが、
 端正な顔立ちがいかにも快慶らしい。




■四天王像図

    

 廃仏毀釈でなくなってしまった
 内山永久寺(天理市)から流出したもの。




■春日宮曼荼羅図(室町時代)

    

 奈良・春日大社の社殿を描いた図会。
 もとは信仰の対象になっていたのでしょう。




■地獄草子断簡(平安時代)

    

 十六小地獄のうちのひとつ「一銅釜地獄」の絵。
 奈良国立博物館が所蔵する「地獄草子」の断簡です。




■僧形八幡神坐像(鎌倉時代)

    

 この像のオリジナルは、
 東大寺の僧形八幡神坐像。




■松島図屏風(尾形光琳筆 江戸時代)

    

 すげ~。
 ため息しか出ません。
 デフォルメされた島の形。
 波が空中にあるかのような大胆な空間表現。
 こういう人が江戸時代にいたのが不思議です。




■雲龍図(曽我蕭白筆 江戸時代)

    

 今回の日本巡回展が世界初公開。

 “困った!”顔の龍というのも珍しい。
 とにかくド迫力です。
 大きく描かれた鋭い爪からの連想で、
 グッズ売り場には龍の爪スナックと称する
 「柿の種」を売っていました。(笑)


・・・きりが無い。



久し振りにワクワクした展覧会でした。
機会があれば、もう一度行きたい。





2013年4月2日(火)~6月16日(日)
大阪市立美術館

公式HP→



(最後の写真以外は、チラシや図録から)


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★なららさん、こんばんは!
蛇足軒・蕭白は、よく故事に通じていますね。
見る側の教養が試されます。
ワタクシは完全に落第でアリマス。
ま、すげ~と感じられる感性が少しでもあるだけ、ましなのかなと、思うようにしています。(笑)

こんばんは
ご無沙汰しています。
いってきましたよ!!
会場内は大変な混雑で、どの展示の前もヒートアップしていました。
時間が余りなかったので泣く泣く吉備系は奈良博で見たとしてpassし、
蕭白にどっぷりつかりました。
それにしても、昔の人の教養の高さにはいつも打ちのめされてしまいます。
描かれている由来がぱっと分かればどれほど愉快だろうと、おもうのであります・・・
光琳の松島図屏風、
いやはやセンス抜群すげ~~ぇと改めてリスペクトです。
>こういう人が江戸時代にいたのが不思議です
まったく同感です!!

★ひーさん、こんばんは!
おー、危ないところでしたね。
よ~く見ると、飛んでいる真備の後ろに、すぅっと筋が引かれています。
今でこそ、風を切って早く動いているさまを表現するのに使われている、当たり前のような技法が、
平安時代の絵に使われているんですから、驚きです。
法華堂根本曼荼羅の存在は、この展覧会があるまでは知りませんでした。
東大寺の僧侶も見に来るのでしょうか。
とにかく、見に行って楽しんでくださいね。

展覧会、真備様と法華堂根本曼荼羅に大注目です^^
ポスターの龍だけに目奪われて、展示内容をちゃんと知らなかったので、危うく真備様を見逃すところでした。

★みのさん、こんばんは!
お返事が遅くなり申し訳ありません。
全4巻そろって見ることができる機会は、もう無いかも知れません。
ぜひぜひ見に行ってください。
若冲のオウムの絵も、よ~く見ると驚きますよ。
★ひーさん、こんばんは!
はじめまして。
ご訪問いただきまして、ありがとうございます。
ワタクシがこのブログを始めたのも修二会がきっかけでした。
以来、いろいろな方々と不思議なご縁で知り合うことができ、また
今回ひーさんからコメントいただきましたのもとても感謝しています。
ときどき大きく脱線した内容になりますが、今後ともよろしくお願いします。
で、展覧会の件。
ひーさんが、どのあたりに注目されているか分かりませんが、
日本国宝展の超番外篇(と勝手に思っています)ですから、
ぜひ行かれることをお勧めします。

初めまして。
修二会を検索してこちらにたどり着きました。以来、楽しく拝読させていただいております。
ボストン美術展、行くつもりがなかったんですが・・・こちらの記事を拝見して行くべきだなと思いました。
有難うございます。
これからも楽しみにしておりますね。

おはようございます。 
もちろん、いきます。
吉備大臣入唐絵巻全四巻、揃ってのお目見え、楽しみにしております。
そうなんです、
なむさいじょうさんと同じく私も、奈良をベースに、たまあ〜に『そうだ、京都にいこう』派です。
長楽寺、次回はぜひ、雪景色に訪ねてみたいと、パンフレットの参道の写真を見て思っております。

★みのさん、こんばんは!
はい、行ってまいりましたよ。
みのさんも行かれるのでしょ?
あまりたきつけるのもどうかと思いますが、
まずは公式HPでプレ盛り上がりしてください。(笑)
長楽寺、行かれましたか。
こじんまりしたお寺もいいものですね。
ワタクシは残念ながら登りませんでしたが、眺めがよさそうですね。
京都には京都の魅力があって、たまに
「そうだ、京都。行こう」
になります。(笑)

おはようございます。
う〜〜〜〜〜〜〜うらやましい〜。
先週、長楽寺の公開中の安徳天皇の御衣幡を拝見し、そのあと東の斜面をどんどん登り、頼山陽、かつては、秘されていた水戸藩士の墓、さらには、大石内蔵助の侍医だった墓などなどを訪ね歩いてきました。
登りきったあたりの木々の間から京都の桜を眼下に、、、
いい眺めでしたよ。飛び回る子虫には、少々、閉口しましたが、、、
 

★かぎろひさん、こんばんは!
ほかの作品についてもあおりたいのですけど、
きりが無いのでやめました。(笑)
日本南画院展も併せてじっくり鑑賞となると、開館時間のほとんどを費やす必要があるかも知れませんね。
試練。。。
今日4月14日のことでしょうか。
かぎろひさんのことですから、つつがなく終わったのでしょう。

おはようございます!
来週、私も行きま~す。
ご紹介ありがとうございます。
気持ちがあおられてしまった…(^^)
地下展覧会室での「日本南画院展」も併せての予定です。
続けて見るには、大きな展覧会すぎますので、中にランチをはさんでとか、いろいろ考えているところ。
あっ、でもその前に試練が^^;
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プロフィール

なむさいじょう

Author:なむさいじょう



阪神エリア在住のおっさん。
時間を見つけては奈良めぐり。

※2013年までの過去記事は本サイトへインポート後、一部を除いてリンクの更新等を行なっておりませんので見苦しい部分があります。ご了承ください。
※過去記事へのコメントも歓迎。

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